2019年2月21日木曜日

BURROUGHS WITH MUSIC (99) William S. Burroughs+Gus Van Sant/THE ELVIS OF LETTERS-その3

引き続き

William S. Burroughs+Gus Van Sant/THE ELVIS OF LETTERS [TK] release 1985



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04. The Hipster Be-bop Junkie

from 103rd Street Boys (rec.1975/03/05) IN : WILLIAM S. BURROUGHS / JOHN GIORNO 



also 103rd Street Boys (rec.1975/03/05) IN : THE BEST OF WILLIAM BURROUGHS : CD1-02



比較的ストレートなremix。元ネタはJUNKY(ジャンキー)から。

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The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street.

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > (There is a junk gesture that marks the junky like the limp wrist marks the fag: the hand swings out from the elbow stifffingered, palm up.)

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > They all looked like junk. 

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > They all looked like junk. 

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > They all looked like junk. 

(There is a junk gesture that marks the junky like the limp wrist marks the fag: the hand swings out from the elbow stifffingered, palm up.)

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > They all looked like junk. 

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street.

They all looked like junk.

The hipster-bebop junkies never showed at 103rd Street. < -- omitted -- > They all looked like junk. 

from William S. Burroughs (2008) JUNKY (Penguin Modern Classics). p.25. Penguin Books, London.
← 初出 : (1953) A A Wyn Inc., NYC



引用元
・IMPACT PLAYERS > ? > William S. Burroughs/Junky(as of 2018/04/13)
https://impactplayers.com/wp-content/uploads/2011/04/Burroughs-William-Junky.pdf

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > (手首をぐにゃぐにゃさせるのが男性ホモの特徴になっているように、麻薬社会にはジャンキー特有のジェスチャーがある。それは指をこわばらせ手のひらを上にして腕の肘から先をぶらぶらさせるのだ。)

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > みな同じようにジャンクに見えた。

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > みな同じようにジャンクに見えた。

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > みな同じようにジャンクに見えた。

(手首をぐにゃぐにゃさせるのが男性ホモの特徴になっているように、麻薬社会にはジャンキー特有のジェスチャーがある。それは指をこわばらせ手のひらを上にして腕の肘から先をぶらぶらさせるのだ。)

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > みな同じようにジャンクに見えた。

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。

みな同じようにジャンクに見えた。

第百三通りにはちゃきちゃきのモダンなジャンキーはさっぱり姿を見せなかった。 < -- 省略 -- > みな同じようにジャンクに見えた。

from ウィリアム・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.12) 『ジャンキー』(河出文庫). p.75. 河出書房新社, 東京.


カバーデザイン : 菊地信義

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JUNKYの中でも最もカッコイイphraseを繰り返す。そう、これはHip Hopで言うところのBreak Beats的な使い方だ。

Burroughsのcut-upは、samplingやremixといったテクニックを先取りしたようなところがあり、Hip Hopとは相性がいい。

しかし、Burroughsの文章の中には、あからさまに黒人を蔑視したような文章が結構多いので、黒人artistsの口からBurroughsへの賛辞や影響を聞くことはない。

しかし、直接の影響はないことにされていても、間接的にはやはり彼らもBurroughsの影響を受けているはずなのだ。

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このalbumでは、Gus Van Santは積極的にBurroughs直系のcut-up/sampling/remixに挑戦している。素材も1950~60年代の古めのもので、Burroughsが一番トンガッていた頃の作品だ。

その意味では、これが1960年代Burroughs精神に一番忠実な作品と言える。Burroughs+音楽で、そういった作品は実は少ない。

後のBill LaswellやHal Willnerは、意外にも、後期の作品(当時の最新作でもあるが)、比較的わかりやすい文章を中心に取り上げている。

この作品とは対照的だ。BillもHalも、音楽的には過激だが、言葉に関しては保守的であることがわかる。

音楽的には保守的(本職じゃないせいもあるが)なのに、朗読の取り扱いはBurroughs直系の過激なものであるところが本作の面白いところと言えよう。

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