引き続き
Hal Willner/SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL [Sony] release 1997
Art Direction and Design : Roxanne Slimak
------------------------------------------
Burroughsの登場は最後のこの曲
1994/02/24, Lawrence(Kansas)
William S. Burroughs (vo), Bertolt Brecht (words)
1994/06/30, NYC
Selphaters Orch (music), Kurt Weill (comp), Anthony Coleman (arr)
14. William S. Burroughs/What Keeps Mankind Alive?
Bertolt Brechtの戯曲(1928)DIE DREIGROSCHENOPER(The Threepenny Opera/三文オペラ)の一節。
『三文オペラ』は同年、Kurt Weillが曲をつけて、音楽劇として公開された。今も上演される定番音楽劇である。
その中の第2幕のFinalle(第6景)を飾るのが、このBallade über die Frage: "Wovon lebt der Mensch"?(Ballad for the Question: "What Keeps Mankind Alive?")。英訳は誰か知らない。
------------------------------------------
Uh, now, about the question
What keeps mankind alive?
You gentlemen who think you have a mission
To purge us of the seven deadly sins
Should first sort out the basic food position
Then start your preaching, that's where it all begins
Your lot who preach restraint and watch your waist as well
Should learn for once, the way the world is run
However much you twist or whatever lies that you tell
Food is the first thing, morals follow on
So first be sure that those who are now starving
Get proper helpings when we all start carving
What keeps mankind alive?
What keeps mankind alive?
The fact that millions are daily tortured
Stifled, <punished, (omitted) > silenced and oppressed
Mankind can keep alive thanks to its attitude
For keeping here's humanity repressed
Now for once you must try to face the facts
Mankind is kept alive by bestial acts
And for once you must try to face the facts
Mankind is kept alive by bestial acts
from GENIUS > B > Bertolt Brecht > What Keeps Mankind Alive? Bertolt Brecht (as of 2017/12/20)
https://genius.com/Bertolt-brecht-what-keeps-mankind-alive-annotated
(赤字はBurroughs朗読による付加+改変)
------------------------------------------
既存の和訳は意訳がすごすぎて(注)、上記英文にはほとんど対応しないので、自分で和訳してみた。
あー、「人は何で生かされているのか?」
という問題について
あんたら、責任ある立場と思ってるらしい旦那方よ
7つの大罪とやらを清めたいんならよ
まず、最低限の食い物をちゃんと人に分けろよ
説教すんのはその後だ 食い物がなきゃ何も始まらねえ
おためごかしを説教する旦那方、自分の腹をみてみろよ(パンパンじゃねえか)
まずは、世の中がどうなっているか見てみろよ
あんたらが言うのはテキトーなことばっかりだ、いくらきれいごとで取り繕ってもよ
食い物が第一 道徳なんか二の次だ
だからよ、まず、今腹へらしてる連中がいるってのをわかれ
俺らはよ、パンを切り分ける時にゃ(腹へらしてる連中に)ちゃんと分けてやるもんだ
人らしい暮らしをしてるあんたらは何やってんだ?
人らしい暮らしをしてるあんたらは何やってんだ?
世の中じゃよ、何百万っていう連中が拷問されるわ、
抑えつけられるわ、<罰せられるわ、-削除> 黙らさせられるわ、虐待されるわ、散々だ
そんな(人を苦しめる)態度を取ってるあんたらだけが、人らしい暮らしをしてるんだよ
今の世で人の道をちゃんとするにはよ
ほれ、現実を認めろよ
人でなしなことをして、てめえは人らしい暮らしをしてるってことを
もう一度言うぞ 現実を認めろよ
人でなしなことをして、てめえは人らしい暮らしをしてるってことを
------------------------------------------
社会主義運動にも深く関わったBrechtらしい詞である。それを朗読するのにBurroughsがふさわしいかどうかは、ちょっと疑問が残るけど・・・。
いずれにしても迫力あるいい朗読である。1994年当時、Burroughsは80歳。まさにTwilight's Last Gleamingsだ。
------------------------------------------
この朗読の映像(SEPTEMBER SONGSの一部)はYouTubeに上がっている。
・YouTube > What Keeps Mankind Alive - William S. Burroughs(Posted by Wladimir Majakowski on 2011/12/09)
https://www.youtube.com/watch?v=xbUW0ZfnZbs
おそらくBurroughsの朗読映像は、これが最後のはず(ちょい役出演映像、朗読only音源はこの後もある)。ジジイ最後の輝きをとくと見よ。
===========================================
(注)
戯曲の翻訳というのはむずかしい。翻訳したものが、そのまま歌劇の台本として使えなくてはならないのだ。
だから音楽に合わせるのが第一。訳の正確さは二の次となる。
私の訳は、「ドイツ語→英語→日本語」という重訳。英訳の時点でかなり意訳になっているはずだ。また、和訳の際に、歌劇の日本語台本として使うことも無視している。
既存の和訳は「ドイツ語→日本語」の直訳で、その上歌劇の台本として使えるよう大幅に意訳してある。上記訳がそれとはだいぶ違うのは当然。
ドイツ語原典、既存の和訳を3つ挙げておく。
------------------------------------------
(1) ドイツ語原典
Macheath, Jenny und Chor
1
(Macheath)
Ihr Herrn, die ihr uns lehrt, wie man brav leben
Und Sünd und Missetat vermeiden kann
Zuerst müßt ihr uns was zu fressen geben
Dann könnt ihr reden: damit fängt es an.
Ihr, die euren Wanst und unsre Bravheit liebt
Das eine wisset ein für allemal:
Wie ihr es immer dreht und wie ihr's immer schiebt
Erst kommt das Fressen, dann kommt die Moral.
Erst muß es möglich sein auch armen Leuten
Vom großen Brotlaib sich ihr Teil zu schneiden.
(Jenny)
Denn wovon lebt der Mensch?
(Macheath)
Denn wovon lebt der Mensch? Indem er stündlich
Den Menschen peinigt, auszieht, anfällt, abwürgt und frißt.
Nur dadurch lebt der Mensch, daß er so gründlich
Vergessen kann, daß er ein Mensch doch ist.
(Chor)
Ihr Herren, bildet euch nur da nichts ein:
Der Mensch lebt nur von Missetat allein!
引用元 :
・Oregon State University > Academics > Liberal Arts > Academics > School of Language, Culture and Society > FACULTY AND STUFF DIRECTORIES > WLC Faculty & Stuff Directory > ACADEMIC PROGRAMS > German > (Link unconnected) > Dr. Lynda J. King/German Literature > COURSE > Autorenliste > GER343 > Bertolt Brecht > Einige Websites über Brecht > Die Ballade "Wovon lebt der Mensch"?(as of 2017/12/20)
http://oregonstate.edu/instruct/ger341/wovon.htm
------------------------------------------
(2) 和訳1-岩淵・訳(意訳)
第二の三文フィナーレ
1
(メック)
悪いことはしちゃいかん
正直に暮らせよと
俺たちに説教する前に
まず食う物をよこせ。
自分はうまい物を食い
俺たちにゃ道徳かい?
いくら言ってもそりゃ通らぬ
まず食う物をよこせ。
分前にありつけりゃ
道徳も持ってやるぜ。
(舞台裏からの声)
だって人間は何で生きるか?
(メック)
何で生きるか? 人間は他人を
絶えず襲って絞めてバラして生きるのさ。
これだけが生きる道
これだけは、よく覚えとけ。
(合唱)
みんな自惚(うぬぼ)れちゃいけねえ。
人間はみな悪で生きる!
from ブレヒト・作, 岩淵達治・訳 (2006.1) 『三文オペラ』(岩波文庫). pp.149-150. 岩波書店, 東京.
------------------------------------------
(3) 和訳2-岩淵・訳(直訳)
1
(メック)
ご立派な皆さん、あなた方はどうやったら実直に暮らせるか
罪や非を避けられるかを教えてくださるが
それならまず俺たちに食うものをよこせ
その後ならお説教も結構、でも食うことが先でなくちゃ。
自分たちの飽食と俺たちの実直を好む皆さん
これだけは以後よく頭に入れておいてもらいたい。
皆さんがどんなにあの手この手でごまかそうと
まず食うことだ、道徳はその次さ。
貧乏人だって儲けという大パンから自分の分を
切り取れるしくみになってなきゃあいけねえ(いわゆる「パイの分前」)。
(舞台裏からの声)
なぜってさ、人間は何をして生きていくのか?
(メック)
なぜってさ、人間は何をして生きていくのか?絶えず
人間を虐待し、剥(は)ぎ取り、襲いかかり、首を絞め、餌食にすることで生きていくんだ。
人間は自分もやはり人間であることを
すっかり忘れることによってしか生きられない。
(合唱)
皆さん自惚れちゃいけません。
人間はただ悪事を働くことによってのみ生きるのだ!
from ブレヒト・作, 岩淵達治・訳 (2006.1) 『三文オペラ』(岩波文庫). pp.152. 岩波書店, 東京.
------------------------------------------
(4) 和訳3-谷川・訳
「三文オペラ・第二幕のフィナーレ」
1
(メッキース)
皆さんは教えてくださる どうしたら
犯罪や悪行はすべてやめて まともに生きられるか
まずはその前に 食うものを寄こしな
お説教はその次 まずは食うことだから
自分の満腹と俺たちのまともさを愛する諸君
まずはそのことを心得てほしい
どうごまかそうと はぐらかそうと
まずは食うこと 道徳はその次
まずは 貧乏人も でっかいパンの
分前にあずかれるようにしてほしい
(舞台裏からの声)
人間は何をして生きるのか
(メッキース)
人間は何をして生きるのか
他人を苦しめ裸にし 襲い鞭打(むちう)つ そして食らう
そによってのみ 人間は生きているのさ
人間であることを完全に忘れることで
(合唱(コーラス))
うぬぼれるのはやめよう!
人間は悪いことをして生きているのだから
from ブレヒト・著, 谷川道子・訳 (2014.8) 『三文オペラ』(光文社古典新訳文庫). pp.147-149. 光文社, 東京.
2018年11月30日金曜日
2018年11月26日月曜日
Derek Bailey/STANDARDSのジャケ写モデルがわかった
Burroughs話の途中ですが、大発見。
2017年10月30日月曜日 美の極致 Derek Bailey/BALLADS & STANDARDS (5)
で紹介した
Derek Bailey/STANDARDS [Tzadik] rec.2001, pub.2007
Design : Hueng-Hueng Chin
のジャケ写モデルについては、
> だいぶ調べたのだが、こちらは出どころがわからなかった。
と書きましたが、ようやくわかりました。
------------------------------------------
美しいblonde hairの彼女の名は、Veronica Lake(1922-73)。1940年代のUSAの映画女優さんでした。
Photo : Robert Huffstutter(下記サイトより)
元版はこちらでどうぞ。
・Ranker : vote on everything > 36 Famous Movie Stars of the 1940s > Page 6(as of 2018/11/26)
https://www.ranker.com/list/1940s-movie-stars/ranker-film?page=6
------------------------------------------
Veronica Lakeは出演作も少なく、日本ではほとんど無名だと思う。少なくとも私ははじめて知った。
小柄な人で、見たとおり美しいwavyなブロンドヘアが売りだった。確かに、これは人間の髪というよりは、何か繊細な工芸品のようにも見えるほど。まさに美だ。
彼女は出演作が少ないこともあり、ミステリアスな存在だったそうな。「魔性の女」という形容詞がぴったり。ちょっとDiana Krallにも似てますね。
上記の写真は映画のstealなのか、pin-upなのか、撮影時の状況はわからなかった。
残念ながら51歳の若さで、アル中で死去。
------------------------------------------
これはGoogleの画像貼り付け検索で見つけたのだが、1年前はひっかかってこなかった。最近のAI技術の進歩で、ひっかかるようになったのかもしれない。すごいね。
それにしても、相変わらずJohn Zornの趣味はいい。ただし、Derek Bailey/BALLADSジャケ写のKim Novakでもそうだったのだが、クレジットが皆無(無断使用)。
BALLADSのジャケ写の話はこちらで。
2017年10月18日水曜日 美の極致 Derek Bailey/BALLADS & STANDARDS (2)
これ、いずれクレームが来て別ジャケに変わってしまう可能性もある(hut ArtのLULU+MORE LULUみたいに)から、今のうちに買っといたほうがいいですよ。
------------------------------------------
とにかく正体がわかってスッキリした。
またBurroughsに戻りましょう。
2017年10月30日月曜日 美の極致 Derek Bailey/BALLADS & STANDARDS (5)
で紹介した
Derek Bailey/STANDARDS [Tzadik] rec.2001, pub.2007
Design : Hueng-Hueng Chin
のジャケ写モデルについては、
> だいぶ調べたのだが、こちらは出どころがわからなかった。
と書きましたが、ようやくわかりました。
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美しいblonde hairの彼女の名は、Veronica Lake(1922-73)。1940年代のUSAの映画女優さんでした。
Photo : Robert Huffstutter(下記サイトより)
元版はこちらでどうぞ。
・Ranker : vote on everything > 36 Famous Movie Stars of the 1940s > Page 6(as of 2018/11/26)
https://www.ranker.com/list/1940s-movie-stars/ranker-film?page=6
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Veronica Lakeは出演作も少なく、日本ではほとんど無名だと思う。少なくとも私ははじめて知った。
小柄な人で、見たとおり美しいwavyなブロンドヘアが売りだった。確かに、これは人間の髪というよりは、何か繊細な工芸品のようにも見えるほど。まさに美だ。
彼女は出演作が少ないこともあり、ミステリアスな存在だったそうな。「魔性の女」という形容詞がぴったり。ちょっとDiana Krallにも似てますね。
上記の写真は映画のstealなのか、pin-upなのか、撮影時の状況はわからなかった。
残念ながら51歳の若さで、アル中で死去。
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これはGoogleの画像貼り付け検索で見つけたのだが、1年前はひっかかってこなかった。最近のAI技術の進歩で、ひっかかるようになったのかもしれない。すごいね。
それにしても、相変わらずJohn Zornの趣味はいい。ただし、Derek Bailey/BALLADSジャケ写のKim Novakでもそうだったのだが、クレジットが皆無(無断使用)。
BALLADSのジャケ写の話はこちらで。
2017年10月18日水曜日 美の極致 Derek Bailey/BALLADS & STANDARDS (2)
これ、いずれクレームが来て別ジャケに変わってしまう可能性もある(hut ArtのLULU+MORE LULUみたいに)から、今のうちに買っといたほうがいいですよ。
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とにかく正体がわかってスッキリした。
またBurroughsに戻りましょう。
2018年11月25日日曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (76) William S. Burroughs/What Keeps Mankind Alive?(SEPTEMBER SONGS)-その1
Hal Willnerはいろんなtribute albumsを作っているが、豪華メンバーを集めてKurt Weill(1900-50)の曲を取り上げた
Hal Willner/LOST IN THE STARS : THE MUSIC OF KURT WEILL [A&M] release 1985
は、特に名作として有名。
------------------------------------------
ca.1985, various places, Hal Willner+Paul M. Young (prod)
01. Steve Weisberg/Intro from Mahagonny Songspiel
02. Sting+Dominic Muldowney/The Ballad of Mac the Knife
03. The Fowler Brothers+Stanard Ridgway/The Cannon Song
04. Marianne Faithfull+And Chris Spedding/Ballad of The Soldier's Wife
05. Van Dyke Parks/Johnny Johnson Medley (Overture/Johnny's Melody/Aggie's Sewing Machine)
06. Henry Threadgill/The Great Hall
07. Ralph Schuckett+Richard Butler+Bob Dorough+Ellen Shipley+John Petersen/Alabama Song
08. The Armadillo String Quartet/Youkali Tango
09. John Zorn/Der Kleine Leutnant des Lieben Gottes (The Little Lieutenant of The Loving God)
10. Van Dyke Parks/Johnny's Speech
11. Lou Reed/September Song
12. Carla Bley+Phil Woods/Lost in The Stars
13. Tom Waits/What Keeps Mankind Alive?
14. Elliott Sharp/Klops Lied (Meatball Song)
15. Dagmar Krause/Surabaya Johnny
16. Mark Bingham/Hurricane Introduction
17. Mark Bingham+Johnny Adams+Aaron Neville/Oh Heavenly Salvation
18. Todd Rundgren/Call from the Grave / Ballad in Which Macheath Begs All Men for Forgiveness
19. Charlie Haden+Sharon Freeman/Speak Low
20. Van Dyke Parks/In No Man's Land
(青字はCDでの追加曲)
------------------------------------------
これ、昔cassett(海賊盤)で持ってたけど、CDは全然見かけない。なかなか手に入らなかったが、先日ようやく入手した。
------------------------------------------
1994年に、ドイツのDZF TVで、Kurt Weillの生涯をその音楽と共に追ったTV Documentaryが制作された。たぶんHal Willnerの上記作品が刺激となったに違いない。
これはvideoとして販売もされた。
【TV Movie】 Larry Weinstein (dir) (1994) SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL.
参考 :
・IMDb > September Songs: The Music of Kurt Weill(as of 2017/12/18)
http://www.imdb.com/title/tt0114392/
・Wikipedia (English) > September Songs – The Music of Kurt Weill(This page was last edited on 21 June 2016, at 13:31)
https://en.wikipedia.org/wiki/September_Songs_%E2%80%93_The_Music_of_Kurt_Weill
------------------------------------------
このMusic supervisorはもちろんHal Willnerが担当。
上記アルバムとは重複するメンバーもいるが、あらたに豪華メンバーをかき集め、Kurt Weillの音楽を再現している。
そこにBurroughsもひっぱり出され、Kurt Weillがドイツ時代にコンビを組んでいた詩人Bertolt Brecht(1898-1956)の詩Denn Wovon Lebt der Mensch?(What Keeps Mankind Alive?)を朗読している。
これは、アルバムLOST IN THE STARSでは、Tom Waitsが朗読していたもの。
------------------------------------------
上記映像はVHSでリリースされただけで、残念ながらDVD化されていない。
YouTubeには、いくつかの曲がuploadされているが、全体はuploadされていないようだ(2017/12/17現在)。全部見たいなあ。
------------------------------------------
1997年になって、どういうわけか上記映像のsoundtrack盤がポコンとリリースされた。今はこれだけが入手可能。
Hal Willner/SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL [Sony] release 1997
Art Direction and Design : Roxanne Slimak
1930, 1955, 1981, 1986, (ca.)1994, various places, Hal Willner(music supervision)
01. Nick Cave/Mack the Knife(1994/07/13)
02. PJ Harvey/Ballad of the Soldier's Wife(ca.1994)
03. David Johansen+Ellen Shipley+Bob Dorough+Ralph Schuckett/Alabama Song(1994/01/06)
04. Teresa Stratas/Youkali Tango(1981)
05. Elvis Costello/Lost In The Stars(1994/01/20)
06. Lotte Lenya/Pirate Jenny(1955)
07. Charlie Haden/Speak Low(1994)
08. The Persuasions/O Heavenly Salvation(ca.1994)
09. Betty Carter/Lonely House(ca.1994)
10. Teresa Stratas/Surabaya Johnny(1986)
11. Mary Margaret O'Hara/Fürchte Dich Nicht(ca.1994)
12. Lou Reed/September Song(ca.1994)
13. Bertolt Brecht/Mack the Knife(1930)
14. William S. Burroughs/What Keeps Mankind Alive?(1994/02/24+06/30)
------------------------------------------
Hal Willnerのproduce作ってのは、backgroundの説明だけでずいぶん手間がかかるなあ。
Burroughsの朗読については次回。
Hal Willner/LOST IN THE STARS : THE MUSIC OF KURT WEILL [A&M] release 1985
は、特に名作として有名。
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ca.1985, various places, Hal Willner+Paul M. Young (prod)
01. Steve Weisberg/Intro from Mahagonny Songspiel
02. Sting+Dominic Muldowney/The Ballad of Mac the Knife
03. The Fowler Brothers+Stanard Ridgway/The Cannon Song
04. Marianne Faithfull+And Chris Spedding/Ballad of The Soldier's Wife
05. Van Dyke Parks/Johnny Johnson Medley (Overture/Johnny's Melody/Aggie's Sewing Machine)
06. Henry Threadgill/The Great Hall
07. Ralph Schuckett+Richard Butler+Bob Dorough+Ellen Shipley+John Petersen/Alabama Song
08. The Armadillo String Quartet/Youkali Tango
09. John Zorn/Der Kleine Leutnant des Lieben Gottes (The Little Lieutenant of The Loving God)
10. Van Dyke Parks/Johnny's Speech
11. Lou Reed/September Song
12. Carla Bley+Phil Woods/Lost in The Stars
13. Tom Waits/What Keeps Mankind Alive?
14. Elliott Sharp/Klops Lied (Meatball Song)
15. Dagmar Krause/Surabaya Johnny
16. Mark Bingham/Hurricane Introduction
17. Mark Bingham+Johnny Adams+Aaron Neville/Oh Heavenly Salvation
18. Todd Rundgren/Call from the Grave / Ballad in Which Macheath Begs All Men for Forgiveness
19. Charlie Haden+Sharon Freeman/Speak Low
20. Van Dyke Parks/In No Man's Land
(青字はCDでの追加曲)
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これ、昔cassett(海賊盤)で持ってたけど、CDは全然見かけない。なかなか手に入らなかったが、先日ようやく入手した。
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1994年に、ドイツのDZF TVで、Kurt Weillの生涯をその音楽と共に追ったTV Documentaryが制作された。たぶんHal Willnerの上記作品が刺激となったに違いない。
これはvideoとして販売もされた。
【TV Movie】 Larry Weinstein (dir) (1994) SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL.
参考 :
・IMDb > September Songs: The Music of Kurt Weill(as of 2017/12/18)
http://www.imdb.com/title/tt0114392/
・Wikipedia (English) > September Songs – The Music of Kurt Weill(This page was last edited on 21 June 2016, at 13:31)
https://en.wikipedia.org/wiki/September_Songs_%E2%80%93_The_Music_of_Kurt_Weill
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このMusic supervisorはもちろんHal Willnerが担当。
上記アルバムとは重複するメンバーもいるが、あらたに豪華メンバーをかき集め、Kurt Weillの音楽を再現している。
そこにBurroughsもひっぱり出され、Kurt Weillがドイツ時代にコンビを組んでいた詩人Bertolt Brecht(1898-1956)の詩Denn Wovon Lebt der Mensch?(What Keeps Mankind Alive?)を朗読している。
これは、アルバムLOST IN THE STARSでは、Tom Waitsが朗読していたもの。
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上記映像はVHSでリリースされただけで、残念ながらDVD化されていない。
YouTubeには、いくつかの曲がuploadされているが、全体はuploadされていないようだ(2017/12/17現在)。全部見たいなあ。
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1997年になって、どういうわけか上記映像のsoundtrack盤がポコンとリリースされた。今はこれだけが入手可能。
Hal Willner/SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL [Sony] release 1997
Art Direction and Design : Roxanne Slimak
1930, 1955, 1981, 1986, (ca.)1994, various places, Hal Willner(music supervision)
01. Nick Cave/Mack the Knife(1994/07/13)
02. PJ Harvey/Ballad of the Soldier's Wife(ca.1994)
03. David Johansen+Ellen Shipley+Bob Dorough+Ralph Schuckett/Alabama Song(1994/01/06)
04. Teresa Stratas/Youkali Tango(1981)
05. Elvis Costello/Lost In The Stars(1994/01/20)
06. Lotte Lenya/Pirate Jenny(1955)
07. Charlie Haden/Speak Low(1994)
08. The Persuasions/O Heavenly Salvation(ca.1994)
09. Betty Carter/Lonely House(ca.1994)
10. Teresa Stratas/Surabaya Johnny(1986)
11. Mary Margaret O'Hara/Fürchte Dich Nicht(ca.1994)
12. Lou Reed/September Song(ca.1994)
13. Bertolt Brecht/Mack the Knife(1930)
14. William S. Burroughs/What Keeps Mankind Alive?(1994/02/24+06/30)
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Hal Willnerのproduce作ってのは、backgroundの説明だけでずいぶん手間がかかるなあ。
Burroughsの朗読については次回。
2018年11月23日金曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (75) NAKED LUNCH-その12(終)
引き続き、
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
------------------------------------------
続けて聴くと、3時間たっぷりBurroughsの朗読が堪能できる。この時Burroughsは81歳。録音にどれくらいかかったのか知らないが、大した体力だ。Junkyなのに、なぜこんなに元気なんだ??
------------------------------------------
音楽の方は朗読の区切りにちょっとだけなので、さすがに物足りない。全編バックに音楽をつけたかったHal Willnerの気持ちはよくわかる。
このアルバムはBill Frisellの完全コレクションを目指す人(いるのかな?)には鬼門の一つだろう。出番は少ないわ、高いわ、めったに見ないわ、大変だ。
------------------------------------------
これだけまとまってTHE NAKED LUNCHの朗読が聴けるCDは他にない。ディープなBurroughsファン以外は入手する気はないだろうが、大学や大きな図書館には所蔵があってもいいんではないかと思う。
------------------------------------------
さて、第4弾まできたHal Willner Produce作だが、実はまだあるのだ。それは次回。
一体いつ終わるんだ、このシリーズ?
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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続けて聴くと、3時間たっぷりBurroughsの朗読が堪能できる。この時Burroughsは81歳。録音にどれくらいかかったのか知らないが、大した体力だ。Junkyなのに、なぜこんなに元気なんだ??
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音楽の方は朗読の区切りにちょっとだけなので、さすがに物足りない。全編バックに音楽をつけたかったHal Willnerの気持ちはよくわかる。
このアルバムはBill Frisellの完全コレクションを目指す人(いるのかな?)には鬼門の一つだろう。出番は少ないわ、高いわ、めったに見ないわ、大変だ。
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これだけまとまってTHE NAKED LUNCHの朗読が聴けるCDは他にない。ディープなBurroughsファン以外は入手する気はないだろうが、大学や大きな図書館には所蔵があってもいいんではないかと思う。
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さて、第4弾まできたHal Willner Produce作だが、実はまだあるのだ。それは次回。
一体いつ終わるんだ、このシリーズ?
2018年11月21日水曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (74) NAKED LUNCH-その11
引き続き、
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
------------------------------------------
ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
===========================================
3-08. Atrophied Preface
Atrophied Preface
Wouldn't You?
Why all this waste paper getting The People from one place to another?
( -- skipped -- )
We are allowed a glimpse into the warm peach-lined cave as She (the airline hostess, of course) leans over us to murmur of chewing gum, Dramamine, even Nembutal.
from NAKED LUNCH, p.182
萎縮した序文
あんただってそうするだろ?
どうしてこのような紙くずが人びとを一つの場所から他の場所へ連れてゆくのであろうか?
( -- 中略 -- )
そして、あたたかなももの間のくぼみをちらりとのぞきこましてもらえるのは、彼女(もちろん航空会社のホステス)が頭の上からかがみこんで、チューインガムやドラマミン〔乗り物酔い予防剤〕、ネンブタールまで持ち出して、いかがですかとささやくときだ。
from 『裸のランチ』, p.298
------------------------------------------
There is only one thing a writer can write about:
( -- skipped -- )
Cure is always: Let go! Jump!
from NAKED LUNCH, pp.184-185
作家が書くことができるものは、ただ一つ、
( -- 中略 -- )
治療法はつねに、よーい、どん、だ!
from 『裸のランチ』, pp.302-303
------------------------------------------
Naked Lunch is a blueprint,
( -- skipped -- )
"Next time I'll send along an ear just for jolly.. Wouldn't you?"
from NAKED LUNCH, pp.187-188
「裸のランチ」は青写真で、
( -- 中略 -- )
「この次は、おなぐさみに耳を一つ送ってやるよ・・・ どうだね?」
from 『裸のランチ』, pp.306-307
------------------------------------------
I, William Seward, captain of this lushed up hashhead subway,
( -- skipped -- )
I will issue a bull on Immaculate Birth Control....
from NAKED LUNCH, p.189
私、このハヤシ肉のような頭の地下鉄の隊長ウィリアム・シュワードは、
( -- 中略 -- )
私は無原罪産児制限に関する教書を発表しよう・・・
from 『裸のランチ』, p.309
------------------------------------------
Young Dillinger walked straight out of the house and never looked back....
"Don't ever look back, kid.... You turn into some old cow's salt lick."
Police bullet in the alley... Broken wings of Icarus, screams of a burning boy inhaled by the old junky... eyes empty as a vast plain...
from NAKED LUNCH, p.190
若きディリンジャーはまっすぐに家を出て歩き、二度とふりかえらなかった・・・
「決してふりかえるなよ・・・ どこかの牛がなめる塩になるよ」
裏通りには警官の銃弾・・・イカルスの破れた翼、老いぼれジャンキーが吸い込む燃える少年の悲鳴・・・広大な平原のように空虚な目・・・
from 『裸のランチ』, p.310
------------------------------------------
The Word is divided into units which be all in one piece and should be so taken,
( -- skipped -- )
it will coil round your thighs like a bushmaster and inject a shot glass of rancid ectoplasm....
from NAKED LUNCH, pp.191-192
言葉というものは全部で一個のまとまったものになるいくつかの構成単位に分れているし、そう考えるべきものだ。
( -- 中略 -- )
それは南米の巨大な毒ヘビのようにあなたのももにからみつき、さかずき一杯の腐った原形質を注入するだろう・・・
from 『裸のランチ』, pp.312-313
------------------------------------------
I am not American Express....
from NAKED LUNCH, p.182
私はアメリカン・エクスプレスの人間ではない。
from 『裸のランチ』, p.298
途中からバックにかすかに演奏が聞こえ始め、徐々に大きくなる。
------------------------------------------
Burroughsのわけのわからん主張が延々続き、なかなかしんどい(笑)。しかし、Burroughsは「ノリノリ」を超えてもう興奮状態(芝居だろうけど)。
一部がLET ME HANG YOU 12. Gentle Readerとして再録。
2018年6月10日日曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (61) LET ME HANG YOU-その11
を参照のこと。
===========================================
3-09. Quick...
Quick...
white flash... mangled insect screams …
( -- skipped -- )
"No glot... C'lom Fliday"
from NAKED LUNCH, pp.195-196
早く
白い閃光・・・ずたずたに切られた昆虫の悲鳴・・・
( -- 中略 -- )
「ひとつまみもないよ・・・クロム・フライデー」
from 『裸のランチ』, pp.318-319
Kangの不穏なviolinがfade inし、そのままending。
------------------------------------------
この部分は、そのままLET ME HANG YOU 13. Quickとして再録されている。
2018年6月16日土曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (62) LET ME HANG YOU-その12
を参照のこと。
------------------------------------------
Horvitzのel-pをバックにしたそっちの方がendingとして完成度が高いかな。こっちは唐突に終わった感じ。
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
------------------------------------------
ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
===========================================
3-08. Atrophied Preface
Atrophied Preface
Wouldn't You?
Why all this waste paper getting The People from one place to another?
( -- skipped -- )
We are allowed a glimpse into the warm peach-lined cave as She (the airline hostess, of course) leans over us to murmur of chewing gum, Dramamine, even Nembutal.
from NAKED LUNCH, p.182
萎縮した序文
あんただってそうするだろ?
どうしてこのような紙くずが人びとを一つの場所から他の場所へ連れてゆくのであろうか?
( -- 中略 -- )
そして、あたたかなももの間のくぼみをちらりとのぞきこましてもらえるのは、彼女(もちろん航空会社のホステス)が頭の上からかがみこんで、チューインガムやドラマミン〔乗り物酔い予防剤〕、ネンブタールまで持ち出して、いかがですかとささやくときだ。
from 『裸のランチ』, p.298
------------------------------------------
There is only one thing a writer can write about:
( -- skipped -- )
Cure is always: Let go! Jump!
from NAKED LUNCH, pp.184-185
作家が書くことができるものは、ただ一つ、
( -- 中略 -- )
治療法はつねに、よーい、どん、だ!
from 『裸のランチ』, pp.302-303
------------------------------------------
Naked Lunch is a blueprint,
( -- skipped -- )
"Next time I'll send along an ear just for jolly.. Wouldn't you?"
from NAKED LUNCH, pp.187-188
「裸のランチ」は青写真で、
( -- 中略 -- )
「この次は、おなぐさみに耳を一つ送ってやるよ・・・ どうだね?」
from 『裸のランチ』, pp.306-307
------------------------------------------
I, William Seward, captain of this lushed up hashhead subway,
( -- skipped -- )
I will issue a bull on Immaculate Birth Control....
from NAKED LUNCH, p.189
私、このハヤシ肉のような頭の地下鉄の隊長ウィリアム・シュワードは、
( -- 中略 -- )
私は無原罪産児制限に関する教書を発表しよう・・・
from 『裸のランチ』, p.309
------------------------------------------
Young Dillinger walked straight out of the house and never looked back....
"Don't ever look back, kid.... You turn into some old cow's salt lick."
Police bullet in the alley... Broken wings of Icarus, screams of a burning boy inhaled by the old junky... eyes empty as a vast plain...
from NAKED LUNCH, p.190
若きディリンジャーはまっすぐに家を出て歩き、二度とふりかえらなかった・・・
「決してふりかえるなよ・・・ どこかの牛がなめる塩になるよ」
裏通りには警官の銃弾・・・イカルスの破れた翼、老いぼれジャンキーが吸い込む燃える少年の悲鳴・・・広大な平原のように空虚な目・・・
from 『裸のランチ』, p.310
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The Word is divided into units which be all in one piece and should be so taken,
( -- skipped -- )
it will coil round your thighs like a bushmaster and inject a shot glass of rancid ectoplasm....
from NAKED LUNCH, pp.191-192
言葉というものは全部で一個のまとまったものになるいくつかの構成単位に分れているし、そう考えるべきものだ。
( -- 中略 -- )
それは南米の巨大な毒ヘビのようにあなたのももにからみつき、さかずき一杯の腐った原形質を注入するだろう・・・
from 『裸のランチ』, pp.312-313
------------------------------------------
I am not American Express....
from NAKED LUNCH, p.182
私はアメリカン・エクスプレスの人間ではない。
from 『裸のランチ』, p.298
途中からバックにかすかに演奏が聞こえ始め、徐々に大きくなる。
------------------------------------------
Burroughsのわけのわからん主張が延々続き、なかなかしんどい(笑)。しかし、Burroughsは「ノリノリ」を超えてもう興奮状態(芝居だろうけど)。
一部がLET ME HANG YOU 12. Gentle Readerとして再録。
2018年6月10日日曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (61) LET ME HANG YOU-その11
を参照のこと。
===========================================
3-09. Quick...
Quick...
white flash... mangled insect screams …
( -- skipped -- )
"No glot... C'lom Fliday"
from NAKED LUNCH, pp.195-196
早く
白い閃光・・・ずたずたに切られた昆虫の悲鳴・・・
( -- 中略 -- )
「ひとつまみもないよ・・・クロム・フライデー」
from 『裸のランチ』, pp.318-319
Kangの不穏なviolinがfade inし、そのままending。
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この部分は、そのままLET ME HANG YOU 13. Quickとして再録されている。
2018年6月16日土曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (62) LET ME HANG YOU-その12
を参照のこと。
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Horvitzのel-pをバックにしたそっちの方がendingとして完成度が高いかな。こっちは唐突に終わった感じ。
2018年11月20日火曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (73) NAKED LUNCH-その10
引き続き、
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
===========================================
3-06. The Algebra Of Need
The Algebra Of Need
"Fats" Terminal came from The City Pressure Tanks
( -- skipped -- )
so his substance grew and grew filling plazas, restaurants and waiting rooms of the world with grey junk ooze.
from NAKED LUNCH, pp.172-173
(途中省略あり)
必要の代数
でぶのターミナルは市の圧力タンクから出てきた。
( -- 中略 -- )
彼の身体は全世界の広場やレストランや待合室を灰色の麻薬の分泌物で満たしながら、どんどん太っていった。
from 『裸のランチ』, pp.281-282
(途中省略あり)
------------------------------------------
The vibrating soundless hum of deep forest and orgone accumulators,
( -- skipped -- )
Cancer is at the door with a Singing Telegram....
from NAKED LUNCH, p.174
(途中省略あり)
音もなく震える深い森林とオルゴン集積器のざわめき・・・
( -- 中略 -- )
癌は歌う電報とともに戸口まできている・・・
from 『裸のランチ』, pp.284-285
(途中省略あり)
Frisellが一人多重録音でいろんな側面を見せてくれる。かなり面白いんだが、これもLET ME HANG YOUでは使われていない。フルで聞いてみたい演奏。
------------------------------------------
これもLET ME HANG YOUに再録なし。
===========================================
3-07. Hauser And O'Brien
Hauser And O'Brien
When they walked in on me that morning at 8 o'clock,
( -- skipped -- )
I took the self-service elevator down, walked through the empty lobby into the street.
from NAKED LUNCH, pp.175-178
(途中省略あり)
ハウザーとオブライエン
その朝八時に連中がおれのところへやってきたとき、
( -- 中略 -- )
おれは自動エレベーターで下へ降り、だれもいないロビーを通り抜けて外の通りへでた。
from 『裸のランチ』, pp.286-291
(途中省略あり)
------------------------------------------
I spent the night in the Ever Hard Baths
( -- skipped -- )
relegated with Hauser and O'Brien to a landlocked junk past where heroin is always twenty-eight dollars an ounce and you can score for yen pox in the Chink Laundry of Sioux Falls....
from NAKED LUNCH, pp.180-181
(途中省略あり)
その夜おれはエバー・ハード温泉で過ごした
( -- 中略 -- )
それはハウザーやオブライエンとともに、ヘロインがいつも一オンス二十八ドルし、スー・フォールズ市のシナ人の洗濯屋でアヘンが買える陸に囲まれた過去の麻薬の世界へ追いやられた・・・
from 『裸のランチ』, pp.295-297
(途中省略あり)
Percussion入りのにぎやかなending。FrisellもHorvitzもやけにfunkyだ。これもなぜかLET ME HANG YOUで使われていないんだよなあ。
------------------------------------------
これはもう独立した短編小説になっている。意外なオチで非常に面白い。
これもLET ME HANG YOUには再録なし。
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
------------------------------------------
ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
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3-06. The Algebra Of Need
The Algebra Of Need
"Fats" Terminal came from The City Pressure Tanks
( -- skipped -- )
so his substance grew and grew filling plazas, restaurants and waiting rooms of the world with grey junk ooze.
from NAKED LUNCH, pp.172-173
(途中省略あり)
必要の代数
でぶのターミナルは市の圧力タンクから出てきた。
( -- 中略 -- )
彼の身体は全世界の広場やレストランや待合室を灰色の麻薬の分泌物で満たしながら、どんどん太っていった。
from 『裸のランチ』, pp.281-282
(途中省略あり)
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The vibrating soundless hum of deep forest and orgone accumulators,
( -- skipped -- )
Cancer is at the door with a Singing Telegram....
from NAKED LUNCH, p.174
(途中省略あり)
音もなく震える深い森林とオルゴン集積器のざわめき・・・
( -- 中略 -- )
癌は歌う電報とともに戸口まできている・・・
from 『裸のランチ』, pp.284-285
(途中省略あり)
Frisellが一人多重録音でいろんな側面を見せてくれる。かなり面白いんだが、これもLET ME HANG YOUでは使われていない。フルで聞いてみたい演奏。
------------------------------------------
これもLET ME HANG YOUに再録なし。
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3-07. Hauser And O'Brien
Hauser And O'Brien
When they walked in on me that morning at 8 o'clock,
( -- skipped -- )
I took the self-service elevator down, walked through the empty lobby into the street.
from NAKED LUNCH, pp.175-178
(途中省略あり)
ハウザーとオブライエン
その朝八時に連中がおれのところへやってきたとき、
( -- 中略 -- )
おれは自動エレベーターで下へ降り、だれもいないロビーを通り抜けて外の通りへでた。
from 『裸のランチ』, pp.286-291
(途中省略あり)
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I spent the night in the Ever Hard Baths
( -- skipped -- )
relegated with Hauser and O'Brien to a landlocked junk past where heroin is always twenty-eight dollars an ounce and you can score for yen pox in the Chink Laundry of Sioux Falls....
from NAKED LUNCH, pp.180-181
(途中省略あり)
その夜おれはエバー・ハード温泉で過ごした
( -- 中略 -- )
それはハウザーやオブライエンとともに、ヘロインがいつも一オンス二十八ドルし、スー・フォールズ市のシナ人の洗濯屋でアヘンが買える陸に囲まれた過去の麻薬の世界へ追いやられた・・・
from 『裸のランチ』, pp.295-297
(途中省略あり)
Percussion入りのにぎやかなending。FrisellもHorvitzもやけにfunkyだ。これもなぜかLET ME HANG YOUで使われていないんだよなあ。
------------------------------------------
これはもう独立した短編小説になっている。意外なオチで非常に面白い。
これもLET ME HANG YOUには再録なし。
2018年11月19日月曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (72) NAKED LUNCH-その9
引き続き、
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
===========================================
3-03. Have You Seen Patopon Rose
Have You Seen Patopon Rose
from NAKED LUNCH, p.165
パントポン・ローズに会ったかい?
from 『裸のランチ』, p.269
------------------------------------------
The gangster in concrete rolls down the river channel....
( -- skipped -- )
Freezed forever hand an inch from the false bottom....
from NAKED LUNCH, p.166
(途中省略あり)
コンクリート詰めのギャングは川底をころがってゆく・・・
( -- 中略 -- )
上げ底から一インチのところに永遠に凍りついた手・・・
from 『裸のランチ』, pp.270-271
(途中省略あり)
EndingはHorvitz (p)の低音部をかきまわすようなfree improvisationの後にFrisellのdistortion guitar。これはLET ME HANG YOUでは使われていない。
------------------------------------------
CD3枚目は、ここでしか聴けないのが多い。この部分もそう。LET ME HANG YOUに再録はない。
===========================================
3-04. Coke Bugs
Coke Bugs
from NAKED LUNCH, p.166
コカイン虫
from 『裸のランチ』, p.272
------------------------------------------
The Sailor's grey felt hat and black overcoat hung twisted in atrophied yen-wait.
( -- skipped -- )
The subway sweeps by with a black blast of iron.
from NAKED LUNCH, pp.167-168
船乗りの灰色の中折帽とオーバーコートは萎縮した欲望のつぼの中にねじ曲がってぶら下がっていた。
( -- 中略 -- )
地下鉄が黒い哲の嵐を巻き起こしてかすめ過ぎる。
from 『裸のランチ』, pp.272-275
Endingは3人がそれぞれabstractなfree improvisationを展開。これもLET ME HANG YOUには出てこないので貴重な演奏。
------------------------------------------
これもLET ME HANG YOUには再録なし。
===========================================
3-05. The Exterminator Does A Good Job
The Exterminator Does A Good Job
The Sailor touched the door gently,
( -- skipped -- )
said the Sailor apologetically.
from NAKED LUNCH, p.169
駆除業者はいい仕事をする
船乗りはそっとドアにさわり、
( -- 中略 -- )
と船乗りは弁解するように言った。
from 『裸のランチ』, p.176
------------------------------------------
The boy felt a silent black clunk fall through his flesh.
( -- skipped -- )
Wouldn't you?
from NAKED LUNCH, p.171
(途中省略あり)
少年は黒いコルクが音もなく落ちてきて自分の身体の中を通り抜ける感じがした。
( -- 中略 -- )
どうだね?
from 『裸のランチ』, pp.278-280
(途中省略あり)
Endingは短くFrisellとKangのユニゾン。
------------------------------------------
ごく一部が、LET ME HANG YOU 冒頭の 01. The Exterminator として再録されている。
2018年5月16日水曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (52) LET ME HANG YOU-その2
参照のこと。
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
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3-03. Have You Seen Patopon Rose
Have You Seen Patopon Rose
from NAKED LUNCH, p.165
パントポン・ローズに会ったかい?
from 『裸のランチ』, p.269
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The gangster in concrete rolls down the river channel....
( -- skipped -- )
Freezed forever hand an inch from the false bottom....
from NAKED LUNCH, p.166
(途中省略あり)
コンクリート詰めのギャングは川底をころがってゆく・・・
( -- 中略 -- )
上げ底から一インチのところに永遠に凍りついた手・・・
from 『裸のランチ』, pp.270-271
(途中省略あり)
EndingはHorvitz (p)の低音部をかきまわすようなfree improvisationの後にFrisellのdistortion guitar。これはLET ME HANG YOUでは使われていない。
------------------------------------------
CD3枚目は、ここでしか聴けないのが多い。この部分もそう。LET ME HANG YOUに再録はない。
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3-04. Coke Bugs
Coke Bugs
from NAKED LUNCH, p.166
コカイン虫
from 『裸のランチ』, p.272
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The Sailor's grey felt hat and black overcoat hung twisted in atrophied yen-wait.
( -- skipped -- )
The subway sweeps by with a black blast of iron.
from NAKED LUNCH, pp.167-168
船乗りの灰色の中折帽とオーバーコートは萎縮した欲望のつぼの中にねじ曲がってぶら下がっていた。
( -- 中略 -- )
地下鉄が黒い哲の嵐を巻き起こしてかすめ過ぎる。
from 『裸のランチ』, pp.272-275
Endingは3人がそれぞれabstractなfree improvisationを展開。これもLET ME HANG YOUには出てこないので貴重な演奏。
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これもLET ME HANG YOUには再録なし。
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3-05. The Exterminator Does A Good Job
The Exterminator Does A Good Job
The Sailor touched the door gently,
( -- skipped -- )
said the Sailor apologetically.
from NAKED LUNCH, p.169
駆除業者はいい仕事をする
船乗りはそっとドアにさわり、
( -- 中略 -- )
と船乗りは弁解するように言った。
from 『裸のランチ』, p.176
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The boy felt a silent black clunk fall through his flesh.
( -- skipped -- )
Wouldn't you?
from NAKED LUNCH, p.171
(途中省略あり)
少年は黒いコルクが音もなく落ちてきて自分の身体の中を通り抜ける感じがした。
( -- 中略 -- )
どうだね?
from 『裸のランチ』, pp.278-280
(途中省略あり)
Endingは短くFrisellとKangのユニゾン。
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ごく一部が、LET ME HANG YOU 冒頭の 01. The Exterminator として再録されている。
2018年5月16日水曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (52) LET ME HANG YOU-その2
参照のこと。
2018年11月10日土曜日
BURROUGHS WITH MUSIC (71) NAKED LUNCH-その8
引き続き、
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
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続いて3枚目。
3-01. Interzone
CD3はFrisellの派手なdistortion guitarから始まる。
Interzone
from NAKED LUNCH, p.148
インターゾーン
from 『裸のランチ』, p.244
------------------------------------------
The Zone is a single, vast building.
( -- skipped -- )
A hum of sex and commerce shakes the Zone like a vast hive:
from NAKED LUNCH, p.149
ゾーンはたったひとつの巨大な建物だ。
( -- 中略 -- )
性行為と商取引のかもし出す騒音が巨大なハチの巣のようなゾーンの空気を震わせている。
from 『裸のランチ』, p.245
------------------------------------------
Interzone Imports Unlimited, which consists of Marvie and Leif The Unlucky, had latched onto the K.Y. deal?
from NAKED LUNCH, p.150
マービーと不運なリーフの二人がやっている無限責任会社インターゾーン輸入商会はK・Yゼリーの取引で大もうけをした。
from 『裸のランチ』, p.246
------------------------------------------
Marvie had been in Interzone since "the year before one" as he put it.
( -- skipped -- )
and a self-righteous English doctor cured him with an enema of hot, sulphuric acid,
from NAKED LUNCH, pp.151-152
マービーは彼自身の表現によれば「一昨年」以来インターゾーンで暮らしていた。
( -- 中略 -- )
ひとりよがりのイギリス人の医者が熱い硫酸の灌腸で治療をしたし、
from 『裸のランチ』, pp.248-249
EndingはFrisellとKangのユニゾン。
------------------------------------------
一部が、LET ME HANG YOU 07. Lief the Unlucky(Liefはスペルミス、Leifが正しい)として再録されている。
2018年5月26日土曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (56) LET ME HANG YOU-その6
を参照のこと。
===========================================
3-02. The Examination
The Examination
Carl Peterson found a postcard in his box requesting him to report for a ten o'clock appointment with Doctor Benway in the Ministry of Mental Hygiene and Prophylaxis....
( -- skipped -- )
Certainly not mistakes of identity...
from NAKED LUNCH, p.155
診察
カール・ピーターソンは、十時に精神衛星予防局に出頭して、ベンウェイ医師に会えという指令のはがきが自分の郵便箱に入っているのを見つけた・・・
( -- 中略 -- )
人違いは絶対にしない・・・
from 『裸のランチ』, p.254
------------------------------------------
Carl entered the steel enamel labyrinth of the Ministry,
( -- skipped -- )
Carl felt suddenly uncomfortable.
from NAKED LUNCH, pp.156-157
カールは精神衛生予防局のエナメル塗りの鋼鉄の迷宮のような建物の中へ入り、
( -- 中略 -- )
とつぜんカールは不安な気持ちに襲われた。
from 『裸のランチ』, pp.255-256
------------------------------------------
Frankly we don't pretend to understand -- at least not completely -- why some men and women prefer the uh sexual company of their own sex. We do know that the uh phenomena is common enough, and, under certain circumstances a matter of uh concern to this department."
from NAKED LUNCH, pp.157-158
率直に言うと、どうして性の相手役として自分と同性の者のほうを好む男や女がいるのか、われわれにわかっているとは---少なくとも完全には---言えないのだ。だが、この現象がかなり普遍的なもので、ある面では、この役所に関係がある問題だということはよくわかっている」
from 『裸のランチ』, p.257
------------------------------------------
"Treatment of these disorders is, at the present time, hurmph symptomatic."
( -- skipped -- )
He seemed actually to have gone away through an invisible door leaving his empty body sitting there at the desk.
from NAKED LUNCH, p.158
「現在のところ、これらの病気の治療法は徴候だけの処理にとどまっている」
( -- 中略 -- )
彼は実際、デスクの前に抜けがらの体を残して、見えないドアをすり抜けて立ち去ってゆくように見えた。
from 『裸のランチ』, pp.258-259
------------------------------------------
"And so Carl you will please oblige to tell me how many times and under what circumstances you have uh indulged in homosexual acts???"
( -- skipped -- )
The whole room was exploding out into space.
from NAKED LUNCH, pp.164-165
「だからカール、何回ぐらい、どんな状況のもとできみが同性愛的行為にふけったか聞かしてもらいたいのだがね???」
( -- 中略 -- )
部屋全体がすごい勢いで空間に広がり始めていた。
from 『裸のランチ』, pp.267-268
EndingはBill Frisellが多重録音で大活躍。
------------------------------------------
この部分は、LET ME HANG YOUにも、他のアルバムにも収録はない。NAKED LUNCHで聴くしかない。
Carlをネチネチ攻めたてるDr. Benwayを、Burroughsがノリノリで演じている。すごい楽しそう。
William S. Burroughs/NAKED LUNCH [Warner Bros.] release 1995
Package Design : Barbara Hamagami
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ここで引用するTHE NAKED LUNCH/『裸のランチ』の版は、
・William Burroughs (2001) NAKED LUNCH : THE RESTORED TEXT. vii+289pp. Grove Press, NYC.
← Original : (1959) THE NAKED LUNCH (The Traveller's Companion Series, no.76). Olympia Press, Paris.
・W・バロウズ・著, 鮎川信夫・訳 (2003.8) 『裸のランチ』(河出文庫). 373pp. 河出書房新社, 東京.
← 原版 : (1965.9) (人間の文学19). 河出書房新社, 東京.
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続いて3枚目。
3-01. Interzone
CD3はFrisellの派手なdistortion guitarから始まる。
Interzone
from NAKED LUNCH, p.148
インターゾーン
from 『裸のランチ』, p.244
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The Zone is a single, vast building.
( -- skipped -- )
A hum of sex and commerce shakes the Zone like a vast hive:
from NAKED LUNCH, p.149
ゾーンはたったひとつの巨大な建物だ。
( -- 中略 -- )
性行為と商取引のかもし出す騒音が巨大なハチの巣のようなゾーンの空気を震わせている。
from 『裸のランチ』, p.245
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Interzone Imports Unlimited, which consists of Marvie and Leif The Unlucky, had latched onto the K.Y. deal?
from NAKED LUNCH, p.150
マービーと不運なリーフの二人がやっている無限責任会社インターゾーン輸入商会はK・Yゼリーの取引で大もうけをした。
from 『裸のランチ』, p.246
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Marvie had been in Interzone since "the year before one" as he put it.
( -- skipped -- )
and a self-righteous English doctor cured him with an enema of hot, sulphuric acid,
from NAKED LUNCH, pp.151-152
マービーは彼自身の表現によれば「一昨年」以来インターゾーンで暮らしていた。
( -- 中略 -- )
ひとりよがりのイギリス人の医者が熱い硫酸の灌腸で治療をしたし、
from 『裸のランチ』, pp.248-249
EndingはFrisellとKangのユニゾン。
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一部が、LET ME HANG YOU 07. Lief the Unlucky(Liefはスペルミス、Leifが正しい)として再録されている。
2018年5月26日土曜日 BURROUGHS WITH MUSIC (56) LET ME HANG YOU-その6
を参照のこと。
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3-02. The Examination
The Examination
Carl Peterson found a postcard in his box requesting him to report for a ten o'clock appointment with Doctor Benway in the Ministry of Mental Hygiene and Prophylaxis....
( -- skipped -- )
Certainly not mistakes of identity...
from NAKED LUNCH, p.155
診察
カール・ピーターソンは、十時に精神衛星予防局に出頭して、ベンウェイ医師に会えという指令のはがきが自分の郵便箱に入っているのを見つけた・・・
( -- 中略 -- )
人違いは絶対にしない・・・
from 『裸のランチ』, p.254
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Carl entered the steel enamel labyrinth of the Ministry,
( -- skipped -- )
Carl felt suddenly uncomfortable.
from NAKED LUNCH, pp.156-157
カールは精神衛生予防局のエナメル塗りの鋼鉄の迷宮のような建物の中へ入り、
( -- 中略 -- )
とつぜんカールは不安な気持ちに襲われた。
from 『裸のランチ』, pp.255-256
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Frankly we don't pretend to understand -- at least not completely -- why some men and women prefer the uh sexual company of their own sex. We do know that the uh phenomena is common enough, and, under certain circumstances a matter of uh concern to this department."
from NAKED LUNCH, pp.157-158
率直に言うと、どうして性の相手役として自分と同性の者のほうを好む男や女がいるのか、われわれにわかっているとは---少なくとも完全には---言えないのだ。だが、この現象がかなり普遍的なもので、ある面では、この役所に関係がある問題だということはよくわかっている」
from 『裸のランチ』, p.257
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"Treatment of these disorders is, at the present time, hurmph symptomatic."
( -- skipped -- )
He seemed actually to have gone away through an invisible door leaving his empty body sitting there at the desk.
from NAKED LUNCH, p.158
「現在のところ、これらの病気の治療法は徴候だけの処理にとどまっている」
( -- 中略 -- )
彼は実際、デスクの前に抜けがらの体を残して、見えないドアをすり抜けて立ち去ってゆくように見えた。
from 『裸のランチ』, pp.258-259
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"And so Carl you will please oblige to tell me how many times and under what circumstances you have uh indulged in homosexual acts???"
( -- skipped -- )
The whole room was exploding out into space.
from NAKED LUNCH, pp.164-165
「だからカール、何回ぐらい、どんな状況のもとできみが同性愛的行為にふけったか聞かしてもらいたいのだがね???」
( -- 中略 -- )
部屋全体がすごい勢いで空間に広がり始めていた。
from 『裸のランチ』, pp.267-268
EndingはBill Frisellが多重録音で大活躍。
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この部分は、LET ME HANG YOUにも、他のアルバムにも収録はない。NAKED LUNCHで聴くしかない。
Carlをネチネチ攻めたてるDr. Benwayを、Burroughsがノリノリで演じている。すごい楽しそう。
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