2022年4月10日日曜日

EXOTICA を深掘り (18終) おわりに・・・と『mondo music 1-3』

★Twitter 2021/02/08-09より転載+加筆修正★

というわけで、インチキ World Music とも言える Exotica を延々追ってきたわけだが、自分の World Music 好きの遠い基層にこの Exotica があることを思い知らされた。同じように Exotica が入口になっている人は多いと思う。自覚がないだけで・・・。それにしてもその倒錯した面白さが再発見できた。

Exotica に興味が出たのであれば、Les Baxter や Martin Denny の Best 盤、そして MONDO EXOTICA あたりは持っていると便利だろう。Tak Shindo や Yma Sumac まではお勧めしないが、どれも抜群に面白いのは保証する。

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Exotica を調べるに当たって役に立つかと思って、MONDO MUSIC シリーズ3冊を入手してみたのだが、ほとんど参考にならなかった。というのも、Mondo Music の発端となっている Exotica については「もう自明のこと」としてほとんど触れず、みんな先へ先へと進んで行っているのだ。

この本を読んでも Exotica についてはわからないし、Mondo Music とは何なのか?もわかりにくい。もう「〇〇は Mondo」と言ったもん勝ちの世界になってる。実際、「Mondo Music」という用語はほとんど日本でしか (+外国のごく一部) 通用しない。Mondo Movie という用語はあるが。

Gazette4・編 (1995.2) 『mondo music』. 222pp. リブロポート.

Gazette4・編 (1996.6) 『mondo music 2』. 222pp. リブロポート.

この「2」には、Les Baxter の interview ( この直後に死去したので貴重 )、渡辺貞夫のinterview ( Gary McFarland について)、瀬川昌久の interview ( Claude Thornhill について ) が収録されていて、Jazz fanが読んでもおもしろい。

Gazette4・編 (1999.3) 『mondo music 2001』. 206pp. アスペクト.

この3冊「出たときになぜ買わなかったのかな?」と不思議に思ったが、値段を見て納得。どれも元値は2500円もしたんだ。3分の1くらいカラーページだもんな。今は古本市場でも1000円前後でよくみかけます。

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というところで、ようやくExoticaシリーズ終わり。ああ、疲れた。意外にズブズブに深い沼で苦労した。

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(追記1)

Exoticaって最近なんか盛り上がってる?

事情に疎くてわからんのだが、新たな Exotica compilation album が出るらしい ( 2021/02当時 )。Cherry Red / RighteousからCD2枚組。売れんのかな・・・?

PURE EXOTICA : AS DUG BY LUX AND IVY [Cherry Red / Righteous <UK>] rel.2021

(追記@2022/04) まだ買ってません!もうなんか Exotica 飽きた。

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(追記2)
The Cinematic Orchestra / THE CRIMSON WING : MYSTERY OF THE FLAMINGOS (ORIGINAL SOUNDTRACK MUSIC). [Walt Disney] rel.2008

一通り Exotica を聴いた耳でこれを聴き返すと、これも marimba や percussions の使い方がところどころ Exotica 風味なんだな。「Exotica の浸透と拡散」ってとこかな。

やはり Africa ものがテーマだと、意識的/無意識的に Exotica 的手法が出てきやすいのが面白い。やっぱ一通り Exotica を聴いておいてよかった。音楽の聴き方にまた一つ広がりが出た。

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