2016年1月17日日曜日

音盤テルトン(10) Grace Jones 3連発 → 4連発

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stod phyogs 2016年1月17日日曜日 音盤テルトン(10) Grace Jones 3連発 → 4連発
からの移籍です。日付は初出と同じです。

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職を変えたばかりなので、しばらくは調べものをする余裕がなさそう。最近言い訳ばかりですが、仕方ない。すいません。

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Grace Jonesを3枚 4枚拾ってきました。どれも最近再発がないので結構プレミアついてることが多いんだけど、わりと安く手に入ったんでうれしい。

まずはこれ。

Grace Jones / ISLAND LIFE [Island(ポリスター)] 1985


















01. La Vie En Rose (from PORTFOLIO 1977)
02. I Need A Man (from PORTFOLIO 1977)
03. Do or Die (from FAME 1978)
04. Private Life (from WARM LEATHERETTE 1980)
05. Love Is the Drug (from WARM LEATHERETTE 1980)
06. I've Seen That Face Before (Libertango) (from NIGHTCLUBBING 1981)
07. Pull Up to the Bumper (from NIGHTCLUBBING 1981)
08. Walking in the Rain (from NIGHTCLUBBING 1981)
09. My Jamaican Guy (from LIVING MY LIFE 1982)
10. Slave to the Rhythm (from SLAVE TO THE RHYTHM 1985)

Islandレーベル時代のベスト盤です。

内容もすごいんですが、ジャケット写真が秀逸。ジャケ買い盤の中では1・2を争う美しさ。

全10曲中、Sly & Robbieと組んだWARM LEATHERETTE、NIGHTCLUBBING、LIVING MY LIFEの3枚からの選曲が6曲を占めるわけで、充実ぶりは文句なし。加えて、デビュー作からは名演La Vie En Rose、本ベスト盤発表当時のヒット曲Slave to the Rhythmも入って、幕の内弁当度も抜群。

これは中東在住時代に買った海賊版カセット・テープで持っていて、死ぬほど聞いた。ようやくCDが入手できてうれしい。これ、アナログ盤だったら、ジャケットは一層迫力だろう。いまだ見たことはないが、ぜひ持っていたい。

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Grace Jones / WARM LEATHERETTE [Island(ポリスター)] 1980 (2016/03/14追加)


















Grace Jones (vo), Wally Badarou (kb), Barry (White) Reynolds (g), Michael (Mao) Chung (g), Robbie Shakespear (b), Sly Dunber (ds), Uzziah (Sticky) Thompson (perc)
1980.00.00 Compass Point Studio, Nassau (Bahamas)

01. Warm Leatherette
02. Private Life
03. A Rolling Stone
04. Love Is the Drug
05. The Hunter Gets Captured by the Games
06. Bullshit
07. Breakdown
08. Pars

Sly & Robbieと組んだ第1作。それまでの3作(PORTFOLIO、FAME、MUSE)のディスコ・サウンドから一変。Island Recordsの社長Chris Blackwellが直々にProduceに乗り出した肝いりのプロジェクト。そしてそれは大成功をおさめる。

何度聴いてもジャンル不詳。当時はNew Waveというジャンルに入っていたと思うが、それにしても昔の「Newナントカ」って、後になると恥ずかしいですね。一応ここでは「ソウル」というジャンルでくくってみたが、たぶん違いますね。米Black Musicとは、文脈が全然別だし・・・。結局Popsでいいような気も。

ジャケットは1983年の再発盤のもの。CD化に当たって、いくつかのトラックは12"single versionsに置き換えられている。

Love Is the Drugなんかは、ISLAND LIFEに入っている7"version(オリジナルLP版)の方(プッチョコプッチョコ電子音が入っていてオトボケ度が強い)を聞き慣れているので、CD版の方が違和感ある。

なんといっても、GraceのナレーションとSly Dunbarのリムショットを軸に展開されるPrivate Lifeが圧倒的にカッコイイ。原曲はPritendersなんだが、Sly & Robbie流に大胆に変形されている。

他の曲ではちょっとSly & Robbieの色は抑え気味。しかし、singule-cutの中では、Private Lifeが一番ヒットしたせいもあり、次のNIGHTCLUBBINGでは、Sly & Robbieの色をより強く打ち出したアルバム作りになり、Grace JonesもSly & Robbieも大爆発。

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Grace Jones / NIGHTCLUBBING [Island(ポリスター)] 1981


















Grace Jones (vo), Wally Badarou (kb), Barry (White) Reynolds (g), Michael (Mao) Chung (g), Robbie Shakespear (b), Sly Dunbar (ds), Uzziah (Sticky) Thompson (perc), Others
1981.00.00 Compass Point Studio, Nassau (Bahamas)

01. Walking in the Rain
02. Pull Up to the Bumper
03. Use Me
04. Nightclubbing
05. Art Groupie
06. I've Seen That Face Before (Libertango)
07. Feel Up
08 Demolition Man
09. I've Done It Again

Sly & Robbieと組んだ2作目。1作目のWARM LEATHERETTEはまだ拾えてないが、いずれ。

Grace Jonesを初めて知ったのはたしかこれ。角刈りの黒人女性(それも漆黒の肌)が素肌にアルマーニのジャケットを着ているという・・・とにかくジャケットのインパクトが凄すぎて、とても実在の人物とは思えなかった。Grace Jonesの本職はモデルと知ったのは、しばらくしてから。

当時は美しいというよりは、なにか恐ろしかった記憶がある。そのうち深夜TVでプロモビデオが流れるようになり、動き歌うGrace Jonesを見た。

「ええー!」驚愕でした。もうこの世のものとも思えない異様さだが、実在の人物だったのだ。さすがにあのルックスは、ジャケット用の特殊メイク&ファッションだと思っていたのが、実はあのまんま(笑)。当時は(今もだが)かなりのキワモノ扱いだったと思う。

はじめは見た目のインパクトで気になる存在だったのが、次第に音楽性の凄さに気づくことになる。

Graceの声量もすごいし、リズムの躍動感がすごい。リズムチームはご存知Sly & Robbie。Sly & Robbieをはじめて知ったのもこれだったと思う。地をのたうつRobbieのベースに、絶妙のタイミングで入るSlyのリムショットにスネア。酔いましたよ。

たしか(サブカル誌だったころの)宝島に、Sly & Robbieのインタビュー(というよりたまたま会ったので軽く雑談した感じ)があって、「今まで一緒に演って一番エキサイティングだったミュージシャンは?」との質問に、「うーん、Grace Jonesかな」と答えていた。

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Grace Jones / LIVING MY LIFE [Island(ポリスター)] 1982



















Grace Jones (vo), Wally Badarou (kb), Barry (White) Reynolds (g), Michael (Mao) Chung (g), Robbie Shakespear (b), Sly Dunbar (ds), Uzziah (Sticky) Thompson (perc)
1982.00.00 Compass Point Studio, Nassau (Bahamas)

01. My Jamaican Guy
02. Nipple to the Bottle
03. The Apple Stretching
04. Everybody Hold Still
05. Cry Now – Laugh Late
06. Inspiration
07. Unlimited Capacity for Love

快調のSly & Robbieとの3作目。

ジャケット写真は、角刈りを強調したトリミングで、シンプルながらもこれも凄すぎです。

この頃になると、Grace Jonesもキワモノではなく一流ミュージシャンとして扱われていたと思う。それどころではない。これらは今聞いても全く古さを感じないし、本当に歴史に残る名作になっていると思う。あまり再発されないのが異常だ。

バックも全く変動なし。鉄壁のリズム隊です。このバンドは当時、まるまるBlack Uhuru(Michael Rose+Duckie Simpson+Puma Jones時代)のバックバンドでもあった。どちらでも凄まじいリズムを叩き出しており、Sly & Robbieの凄さには呆れるほかない。

Black Uhuruは1984年のLive under the Skyで来日しており、すごい迫力だった。彼らのステージを見ることができたのは幸運だった。というのも、このチームでのBlack Uhuruは、この直後に解散してしまったから。

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Grace Jonesは、次作のSLAVE TO THE RHYTHM(1985)でSly & Robbieとは離れ、Trevor Hornとのプロダクションとなる。このアルバム、特にタイトル曲はかなりヒットしたが、さすがにSly & Robbieの不在は大きく、リズムの物足りなさばかりを感じた。ジャケットは相変わらず凄かったけど。

その次のINSIDE STORY(1986)、BULLETPROOF HEART(1989)も一応追っかけたが、ほとんど印象に残っていない。ジャケットはこの頃も凄いよ。

とにかくインパクトを世に残し続けている人。それは今も変わらない。「20世紀の怪人100」なんていうセレクトがあれば、必ず入るだろう(失礼!)。

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でも、Grace Jonesのミュージシャンとしての代表作が、Sly & Robbieとの3作であることには異論はないだろう。この3作はなかなか入手難なのだが、最初に挙げたISLAND LIFEをはじめ、ベスト盤はいろいろ出ているので、そちらを当たってもセレクションは大差ない。

中でも

Grace Jones / PRIVATE LIFE : THE COMPASS POINT SESSIONS [Island] 1998

というCD2枚組は、上述の3枚+未発表曲+シングルヴァージョンなどを含んでおり、ベスト盤中のベストと言えるだろう。

是非欲しいのだが、これもなかなか見かけないですね。Amazonあたりで買ってもいいんだけど、まあ店頭で遭遇する瞬間を楽しみにしていよう。

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最近、若い時に聞いてたジャズ以外の音楽(Style CouncilやらSwing Out SistersやらBlack UhuruやらPolice/Stingなんか)を再び集めているのだが、やっぱり若い時に聞いた音楽はしっくり来る。

1980年代初頭というのは、すごい面白い時代だった、と思う。が、実は「自分の若い時が一番面白い時代だった」というのは、皆がそれぞれ思っていることなので、絶対的な評価は下すことができませんね。

それぞれがそう思ってればいいのだ。

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しかし、Grace Jonesは今の時代でも十分通用するし、若い人たちにもぜひ聞いてほしい。

YouTubeあたりにもたくさん転がってるし。なによりもまず、あのヴィジュアルに腰を抜かしてほしい。そしてそこから、Grace Jones/Sly & Robbieの音楽自体に興味を持ってほしい。スゴイよ、とにかく。

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(追記)@2016/03/14

WARM LEATHERETTEの項を加えた。よってタイトルも「Grace Jones4連発」に変更。

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(追記2)@2016/03/14

こんなベスト盤もあります。

Grace Jones / ICON [Universal International] 2012 


















01. Inspiration (from LIVING MY LIFE 1982)
02. Warm Leatherette (from WARM LEATHERETTE 1980)
03. Pull Up to the Bumper (from NIGHTCLUBBING 1981)
04. Love Is the Drug (from WARM LEATHERETTE 1980)
05. Nightclubbing (from NIGHTCLUBBING 1981)
06. Use Me (from NIGHTCLUBBING 1981)
07. Art Groupie (from NIGHTCLUBBING 1981)
08. Nipple to the Bottle (from LIVING MY LIFE 1982)
09. Bullshit (from WARM LEATHERETTE 1980)
10. Breakdown (from WARM LEATHERETTE 1980)
11. Demolition Man (from NIGHTCLUBBING 1981)
12. La Vie En Rose (from PORTFOLIO 1977)
13. My Jamaican Guy (from LIVING MY LIFE 1982)
14. Feel Up (from NIGHTCLUBBING 1981)
15. Walking in the Rain (from NIGHTCLUBBING 1981)

La Vie En Rose 1曲を除き、すべてSly & Robbieとの3作からの選曲で、ISLAND LIFEよりも統一感があります。特に、最高傑作NIGHTCLUBBINGからは9曲中7曲選ばれていて、お得感あり。

名曲I've Seen That Face Before (Libertango)(Astor Piazzollaですな)が落ちたのはちょっと惜しいけど。

2015年9月21日月曜日

音盤テルトン(9) P.I.L. / ALBUMで、Malachi Favorsはどこに出てくる?

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stod phyogs 2015年9月21日月曜日 音盤テルトン(9) P.I.L. / ALBUMで、Malachi Favorsはどこに出てくる?
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Public Image Ltd.(以下PIL) / ALBUM [Virgin/Elektra] pub.1986

という文字通り「アルバム」があります。


















CDの時はタイトルが「compact disk」になり、カセットの時は「cassette」になり、ダウンロードの時は「mp3」になるという、ふざけた作品なんですが、面倒なのでここでは「ALBUM」で通します。

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Sex Pistolsで一世を風靡したJohnny Rottenが、本名のJohn Lydonに戻して1978年に結成したバンドがPILでした。

しかしこのバンドも、1980年代なかばには空中分解。この作品はプロデューサーにBill Laswellを迎え、いろんなジャンルから一流ミュージシャンをかき集めて作ったもの。PIL名義ですが、Lydonのソロ作品と言っていいでしょう。

Sex PistolsもPILもろくすっぽ聞いていないのに、この作品に手を出したのは、当時(今もですが)仕掛け人として大活躍だったBill Laswellに興味を持ったからに他なりません。

当時、日々の生活はおもしろくないことばかりで、気分転換に、と渋谷のタワーレコードに買いに行ったのを覚えています(アナログ)。

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この作品のジャケットには、参加ミュージシャンのクレジットが一切ありません。プロデューサーとしてJohn LydonとBill Laswellの名前があるだけ。

雑誌などで、徐々に情報が出回ってきます。「ギターを弾きまくってるのはZappaんとこのSteve Vaiだってよ」、「ドラムはTony Williamsだって」「え!なにそれ?」、てな感じ。

そのうち「坂本龍一も弾いてるって」「あ、あれ、やっぱそうか」とか「Ginger Bakerもたたいてる」「何、このレコード(笑)」といった具合でした。

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普段ロックはほとんど聴きませんが、Steve Vaiのギターにねじ伏せられ、普通にハードロックの爽快感に酔いました。

で、結局この作品の評価は「ハードロックの意外な快作」というところに落ち着いてるようで、「ロックは死んだ!」と吐き捨てたLydonが、こういう「まっとうなロック」を残した倒錯感がまた素晴らしい。

イントロからエンディングまで、手を変え品を変え休まず弾きまくるSteve Vaiが最大の聴きどころですが、これに全く負けないLydonのヴォーカルも凄すぎです。Laswellのおもちゃになりながらも、100%存在感を出せるあたりがLydonの凄さ。

しかし、John Lydonにハードロックをやらせよう、ってどういう発想なんだ!?参りました。

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Laswellプロデュースというのは、それこそ山のようにあり、ハズレも山のようにあります(むしろハズレの方が多いかも)。その中でもこれは一番成功した作品かもしれません。

Laswellプロデュースで好きな作品ベスト3に入りますね。残りの2つは、

・Herbie Hancock / SOUND SYSTEM [Columbia](1984)
・Material / SEVEN SOULS [Virgin](1989)

SEVEN SOULSでは、ビート作家でジャンキーのWilliam S. Burroughsを引っ張りだして来て、全編にわたってナレーションさせるなど、全く「なんてことしやがる!」作品になってます。

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で、ALBUMの話に戻りますが、長らくこの作品の参加ミュージシャンははっきりしないままでした。しかしどっからどう漏れたのやら、最近では、Wikipediaやディスコグラフィー関係のサイトに一応載るようになりました(注1)。

Tony WilliamsとGinger Bakerの分担もわかって、「そういや違うなあ、なるほど」と感心。所詮バカ耳です。

で、一番驚いたのがArt Ensemble of Chicago(AEC)のべーシストMalachi Favorsの参加を知った時でした。まあ、John Lydonで、ハードロックで、そこにMalachiのアコースティック・ベースを引っ張り出してくる感覚に呆れます。ごった煮具合もここまで来てたか、と改めてめまいがしました。

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で、Personnelをまとめてみました。主に参考にしたのは、

・Discogs > Public Image Ltd. > Album Virgin 1985 > Versions (39) :  Album ‎(LP, Album) Columbia YX-7376-AX Japan 1986(as of 2015/09/21)
http://www.discogs.com/Public-Image-Ltd-Album/release/3744833
・Wikipedia > Album (Public Image Ltd album)(This page was last modified on 15 August 2015, at 09:45.)
https://en.wikipedia.org/wiki/Album_(Public_Image_Ltd_album)
・Fodderstompf : PiL Fansite Archive > Discography > LP Discography > ALBUM  VIRGIN V 2366 (2/86) > Personnel : Full track by track breakdown(as of 2015/09/21)
http://www.fodderstompf.com/DISCOGRAPHY/LP/albinfo.html

最後のファンサイトのクレジットが一番信頼置ける、とみます。

1. F.F.F.
John Lydon (ld-vo) Bernie Worrell (org) Steve Vai (g) Nicky Skopelitis (g) Bill Laswell (el-b) Tony Williams (ds) Bernard Fowler (bk-vo)

2. Rise
JL (ld-vo) 坂本龍一 (kb) SV (g) NS (g) Shankar (el-vln) BL (el-b) TW (ds) BF (bk-vo)

3. Fishing
JL (ld-vo) SR (kb) SV (g) NS (g) BL (el-b) Malachi Favors (b) Ginger Baker (ds) BF (bk-vo)

4. Round
JL (ld-vo) BW (kb) SV (g) NS (g) Sk (el-vln) BL (el-b) GB (ds) Aiyb Dieng (perc) BF (bk-vo)

5. Bags
JL (ld-vo) NS (kb) SR (kb) SV (g) BL (el-b) MF (b) GB (ds) BF (bk-vo)

6. Home
JL (ld-vo) BW (org) SV (g) NS (g) BL (el-b) TW (ds) BF (bk-vo)

7. Ease
JL (ld-vo) SR (kb) SV (g) Jonas Hellborg (el-b) MF (b) GB (ds) Steve Turre (didjeridu) BF (bk-vo)

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納得がいったのは、ベースはほとんどBill Laswellだったこと。以前、ベースのクレジットはJonas Hellborgだけになってる資料が多かったので、全編Jonasかと思っていました。

Jonas Hellborgはあんまり聴いたことないんですが、ジャコパス系のテクニシャンという認識です。Jonasにしては、小技がなくずいぶん地道に弾いてるな、という印象でしたが、ほとんどがLaswellなら納得です。徹底的に跳ねないベース。

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Tony Williamsのドラムは、それにしても重い。MilesやHancockを翻弄していた(Shorterは動じず)疾風ドラム小僧時代の面影はありません。

Ginger Bakerのよくころがるドラムとは対照的。といっても、Personnelが判明するまでは、区別つかなかったんですが←バカ耳。

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で、Malachi Favorsはどこに出てくるのでしょうか?

一番わかりやすいのは、5. Bags。「Black rubber bag, black rubber bag, black rubber bag,・・・・」とお経のように繰り返すLydonを、Malachiのアコースティック・ベースが引っ張ります。本編に入るとBill Laswellのベースに切り替わりますから、わりと効果音的な使い方。

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3. Fishingはわかりにくい。左チャンネルから、何やら弦楽器がギコギコ聞こえる。これがMalachiのよう。

ベースにしては音が高いような気がするので、チェロかも知れない。Shankarのヴァイオリンではないと思う。Shankarはこんな音出さないだろう。しかしこれホントに必要な音か?って気がしないでもないけど。

サビの部分では、坂本龍一が「戦場のメリークリスマス」チックなシンセで、一瞬にして自分の世界に持ってくのも面白い。

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7. Easeは冒頭のディジュリドゥが印象的ですが、これはトロンボニスト/ほら貝吹きのSteve Turre。で、Malachi Favorsはどこにいるのかというと、よくわかりません(笑)。

もしかすると、モヤ~ンと聞こえるベースがMalachiか?Jonasはこんな地味なベース弾きそうにない。とすると、ここはアコースティック・ベースではなく、エレベを弾いてるのかも(AECでも結構エレベを弾く)。

だと、Jonas Hellborgの行き場がなくなるのだが、ところどころ聞こえるディストーション・サウンドがJonasなのかもしれない。この曲にはSkopelitisはいないことになっているし(注2)。

そもそもこのALBUMでのギターは、Vaiの多重録音なのかNicky Skopelitisの音がどれなのか、実にわかりにくい。その分Skopelitisが割りを食ってしまっているのだが、彼はまあLaswell子飼いのメンバーなので、そのへん割り切ってお仕事してるんでしょう。

7. Easeはもう少し分析の余地がありますね。

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Bernie Worrell(もともとP-Funk勢なのだが、Laswell軍団出入りの馴染み)や坂本龍一のキーボードも効果的に使われていて、体育会系ハードロックだけではないところを見せてくれました。

しかしこのALBUMはおもしろい。何度聴いても飽きない。やはりこういう、小ネタも効かせつつの仕掛けは抜群にうまいです>Bill Laswell。

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いまさら1986年の"ALBUM"をレビューしてみましたが、改めて聴き直して「名作は古くならない」ことを実感しました。若い人にもぜひ聴いてほしい作品です。

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(注1)

1986年発売の日本盤にはPersonnelが載っていたらしいんですが、当時は知りませんでした。輸入盤派なので。

(注2)

・Silent Dave Initiative / siletwatcher.net > Bill Laswell Page > Discography > Alphabetical Index > PUBLIC IMAGE LTD. :  ALBUM/COMPACT DISC(as of 2015/09/21)
http://www.silent-watcher.net/billlaswell/discography/pqr/album.html

では、Jonas Hellborgの出番は、7. Easeではなく4. Roundになっている。そっちが正しいとしても、Jonasがどれなのかわからないのだが・・・。

2014年10月4日土曜日

音盤テルトン(8) 日本の名プロデューサー・小沢善雄(Yoshio Ozawa)

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stod phyogs 2014年10月4日土曜日 音盤テルトン(8) 日本の名プロデューサー・小沢善雄(Yoshio Ozawa)
からの移籍です。日付は初出と同じです。

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・木全信(きまたまこと) (2014) 『ジャズは気楽な旋律 プロデューサーが出会った素顔の巨人たち』. pp.253. 平凡社(平凡社新書), 東京.

という本を読みました。RVC~アルファ・レコードのプロデューサーの回顧録。

木全プロデュースの代表作は、Benny Golsonの諸作(CALIFORNIA MESSAGEなど)、Kenny Drewの諸作(AFTERNOON IN EUROPEなど)、Mal Waldronの諸作(MY DEAR FAMILYなど)あたり。

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私はこの方のプロデュース作とは相性が悪く、同書に登場する作品で持っているのは一つだけでした。

日本流ビジネス・ジャズの開拓者と言えるでしょうかねえ。その作品はどれも大売れしたようで、ご本人は今も活躍されているのですから、社会的・経済的には大成功者です。さらに、その路線は当時部下だった原哲夫氏によって、Venusレーベルに引き継がれています。

そういやVenusも、ウチにはArchie Sheppのが一枚あるだけだなあ。

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読んで違和感を持ったのは、木全氏が1970年代末ジャズ・プロデュースを始めた当時、RVCがジャズを全く出していなかったかのように書く下り。

当時、RVCにBaystateというレーベルはすでにあり(注1)、木全プロデュース諸作以前に硬派な作品を連発しておりました。

Baystateの立ち上げはおそらく1976年。

最初期の名盤BLACK RENAISSANCEのリリースで、 レーベルの色が決まった感があります。つまり硬派なジャズ中心。最近「スピリチュアル・ジャズ」と呼ばれるジャンルですね。これは、木全氏がBaystateで活動を始める3~4年前のこと。

1980年代Baystateの看板ミュージシャンがGolsonやDrewであるのに対し、1976~79年の看板はHannibal Marvin Peterson、Marion Brown、Max Roach。もう全然傾向が違います。

木全氏の本では、その辺は全く存在しないことになっています。あまり期待はしていませんでしたが、少しは情報が拾えるのではないかと思い読み始めたので、がっかりしましたね。

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その時代に、Baystateレーベルでプロデューサーとして頻出する名前が「小沢善雄(Yoshio Ozawa)」。

この名前にピンときた人ならば、すぐに気づいたでしょう。実は小沢氏は、Baystateよりも日本コロムビアのレーベルDenon Jazzでの仕事のほうが多いのです。

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で、小沢氏のプロデュース作をちょっと調べてみました。

参考:

・Discogs
http://www.discogs.com/
・AllMusic
http://www.allmusic.com/
・Wikipedia (English) > Baystate
http://en.wikipedia.org/wiki/Baystate
・Sito web personale di Quirino Cieri > ? > Denon - PCM Digital Recordings - General catalogue (1980-1981)
http://www.cieri.net/Documenti/Dischi/Denon%20-%20PCM%20Digital%20Recordings%20-%20General%20catalogue%20(1980-1981).pdf

頭に「?」がついているものは、小沢氏プロデュースの確証は得られなかったものの、アーティストや作品の傾向から小沢氏プロデュースであろう、と私が推測しているものです。

赤字はBaystate、青字がDenon(+日本コロムビア系)、黒字がその他、になります。

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【 1974 】

1974/05 Roy Brooks & The Artistic Truth / LIVE AT TOWN HALL [RVC/Baystate]

【 1975 】

1975/09 THE MUSICAL GENIUS OF Charles Greenlee (with Archie Shepp) / I KNOW ABOUT THE LIFE [RVC/Baystate]

【 1976 】

1976/02 Hannibal (Marvin Peterson) & The Sunrise Orchestra / LIVE IN LAUSANNE [RVC/Baystate] 

1976/05-06 Saundra Hewitt / SAUNDRA [Discomate]

1976/06 (Harry Whitaker) / BLACK RENAISSANCE [RVC/Baystate] → [Luv N' Haight]

1976/07 Marion Brown / AWOFOFORA [Discomate]

1976/11 Zenzile FEATURING MARION BROWN [RVC/Baystate]

? 1976? Frank Foster / GIANT STEPS [日本コロムビア]

【 1977 】

? 1977/01 Max Roach Quartet / LIVE IN TOKYO VOL.1 [日本コロムビア/Denon]

? 1977/01 Max Roach Quartet / LIVE IN TOKYO VOL.2 [日本コロムビア/Denon]

1977/02-05 中村照夫 &The Rising Sun / MANHATTAN SPECIAL [Polydor]

1977/05 Kalaparusha (Maurice McIntyre) / KWANZA [RVC/Baystate]

1977/05 Archie Shepp / BALLADS FOR TRANE [日本コロムビア/Denon]

1977/06 Billy Harper Quintet / LOVE ON THE SUDAN [日本コロムビア/Denon]

1977/06 Archie Shepp / DAYDREAM [日本コロムビア/Denon]

? 1977/06 Grachan Moncur III / SHADOWS [日本コロムビア/Denon]

1977/08 Robert Ruff / SHAZA-RA [RVC/Baystate]

? 1977/08 Max Roach Quartet / LIVE IN AMSTERDAM - IT'S TIME LIVE [RVC/Baystate]

? 1977/08 Max Roach / SOLOS [RVC/Baystate]

1977/09 Max Roach - Dollar Brand / STREAMS OF CONCIOUSNESS [RVC/Baystate]

1977/11 Charles Tolliver / NEW TOLLIVER [RVC/Baystate] → COMPASION [Ballaphone/Strata East]

1977/11 Archie Shepp / ON GREEN DOLPHINE STREET [日本コロムビア/Denon]

1977/11 Frank Foster / BURSTING OUT ! [日本コロムビア/Denon]

1977/11 Walter Davis (Jr.) / ABIDE WITH ME [日本コロムビア/Denon] 

1977/11 Sonny Stitt / MOONLIGHT IN VERMONT [日本コロムビア/Denon]

1977/12 Frank Foster & The Loud Minority / MANHATTAN FEVER [日本コロムビア/Denon]

1977/12 Jo Jones / OUR MAN, PAPA JO ! [日本コロムビア/Denon]

1977/12 渡辺香津美 / LONESOME CAT [日本コロムビア/Denon]

1977/12 Bridgewater Brothers / LIGHTNING AND THUNDER [日本コロムビア/Denon]

1977/12 Reggie Workman / FIRST - CONVERSATION [日本コロムビア/Denon]

1977/12 Tommy Flanagan / ALONE TOO LONG [日本コロムビア/Denon]

? 1977/12 Billy Harper / SORAN-BUSHI, B.H. [日本コロムビア/Denon]

? 1977? 水橋孝 & His Friends / ONE TUESDAY IN NEW YORK [日本コロムビア/Denon]

【 1978 】

1978/01 Buster Williams / TOKUDO [日本コロムビア/Denon]

1978/04 Dave Burrell / 'ROUND MIDNIGHT [日本コロムビア/Denon]

1978/04 Dave Burrell / LUSH LIFE [日本コロムビア/Denon]

? 1978/04? Dave Burrell PLAYS ELLINGTON & MONK [日本コロムビア/Denon]

1978/04-05 Hannibal (Marvin Peterson) & The Sunrise Orchestra / THE LIGHT [RVC/Bastate]

1978/06 Dollar Brand / ANTHEM FOR THE NEW NATIONS [日本コロムビア/Denon]

1978/06 Reggie Workman / THE WORKS OF WORKMAN [日本コロムビア/Denon]

1978/06 Archie Shepp Quartet / LIVE IN TOKYO [日本コロムビア/Denon]

1978/06 Archie Shepp - Dollar Brand / DUET [日本コロムビア/Denon]

1978/06 Mickey Tucker Trio / SWEET LOTUS LIPS [日本コロムビア/Denon] 

1978/06 水橋孝 & His Friends / EARLY SUMMER IN TOKYO [日本コロムビア/Denon]

1978/06 水橋孝 & His Friends / GON'S DELIGHT [日本コロムビア/Denon]

1978/07 Hannibal Marvin Peterson / NAIMA [東芝EMI/Eastworld]

1978/07 Clifford Jordan / HELLO, HANK JONES [東芝EMI/Eastworld]

1978/07 Marion Brown / PASSION FLOWER [RVC/Baystate]

1978/08 渡辺香津美 with Manhattan Blaze / VILLAGE IN BUBBLES [日本コロムビア/Better Days]

1978/10 Manhattan Blaze (増尾好秋) / VENUS EYES [日本コロムビア]

1978/11 Marion Brown / SOUL EYES [RVC/Baystate]

1978/11 Alex Blake / ESPECIALLY FOR YOU [日本コロムビア/Denon]

? 1978/11 Frank Foster & The Loud Minority / SHINY STOCKING [日本コロムビア/Denon]

? 1978/11 John Stubblefield / MIDNIGHT OVER MEMPHIS [日本コロムビア/Denon]

? 1978/11 Mickey Tucker / THEME FOR A WOOGIE – BOOGIE [日本コロムビア/Denon]

1978/12 Bridgewater Brothers / GENERATIONS SUITE [日本コロムビア/Denon]

1978/12 The 24th Street Band [日本コロムビア/Better Days]

1978/12 Kenny Barron - Tommy Flanagan / TOGETHER [日本コロムビア/Denon]

1978/12 Walter Davis Jr. / NIGHT SONG [日本コロムビア/Denon]

1978/12 Art Matthews / IT'S EASY TO REMEMBER [RVC/Baystate] → [Matra]

? 1978/12 Archie Shepp / LADY BIRD [日本コロムビア/Denon]

? 1978/12 Billy Harper / KNOWLEDGE OF SELF [日本コロムビア/Denon]

? 1978/12 Joe Chambers PLAYS PIANO / PUNJAB [日本コロムビア/Denon]

? 1978? Warren Smith & Composer's Workshop Ensemble / FOLKS SONG [RVC/Baystate]

【 1979 】

1979/01 Hannibal Marvin Peterson / TRIBUTE [RVC/Baystate]

1979/04 Archie Shepp / TRAY OF SILVER [日本コロムビア/Denon]

1979/04 Hilton Ruiz /FANTASIA - DEDICATED TO RAHSAHN ROLAND KIRK [日本コロムビア/Denon]

1979/06 Marion Brown / NOVEMBER COTTON FLOWER [RVC/Bastate]

? 1979? Roy Brooks / THE SMART SET [RVC/Baystate]

【 1980 】

1980/02 Billy Harper / THE BELIEVER [RVC/Bastate]

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で、この小沢氏とは何者なのでしょうか?

複数のレコード会社にまたがって仕事をしているのですから、レコード会社の社員プロデューサーではなさそうです。

調べてみると、下記のサイトにわずかながら経歴の情報がありました。

・デューク・M/デューク・アドリブ帖 > パパ・ジョーの印税はどこに消えた?(2013-06-16)
http://blog.goo.ne.jp/duke-adlib-note/e/3e3809a02c5a120ddbcab66d0082a1fd

これによると、小沢氏はMax Roachのマネージャーだったのだそうです。Roachや同バンドのメンバーだったBilly Harperの作品が多いのも納得。

Roach 4のLIVE IN JAPANはDenon Jazz立ち上げ時の名盤ですが、これ以降小沢氏の仕事も本格化します。

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物議を醸したのは、DenonでのArchie Sheppの諸作。「フリー・ジャズの闘士」などと呼ばれていたSheppが、4ビートのスタンダードを連発したのですから、「Sheppは日和った」「コマーシャリズムに堕した」などと散々な言われよう。

しかし、Sheppの音楽はそれ以前からかなり揺れ動いていました。ATTICA BLUES前後あたりから、以前のSheppとは違う音楽を模索していたことが伺えます。

SheppのDiscography

・Jazz Discography Project > Archie Shepp > Catalog(as of 2014/09/28)
http://www.jazzdisco.org/archie-shepp/discography/

を見ると、1975年ころからレパートリーにいわゆるスタンダードが現れ始めます。

STEAM [enja]やKarin Krog / HI-FLY [Compendium]でその流れが本格化。同時期のGOIN' HOME [Steeple Chase]やIN THE TRADITION [Horo]もスタンダード大会ですから、Denonでの諸作が、プロデュース側の強引な企画ではなく、Sheppの意思であったことがわかります。Sheppの「Jazz勉強し直し時代」とでも言えましょうか。

とはいえ、Denonの諸作はいかにも習作くさくて、傑作とまでは言えないのは事実でした。

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BaystateやDenonの諸作は、ツメが甘いところもあり、傑作ばかりとはいえないのですが、どれも興味深い作品ばかりです。

名盤となると、やはりRoach4、Harper、Hannibal、Marion Brownのものになりますね。

まだ入手していないもので、一番興味があるのは、Art Matthewsの作品。この人は

Lester Bowie / ALL THE MAGIC ! [ECM] 1982

でいいピアノを弾いていたのですが、その後すぐに引退してしまったそうです。

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「そういうお前はDenonやBaystateの諸作の大半を持ってるのか?聞いてるのか?」と思うでしょうが、実は数作しか持っていません(笑)。

なぜかというと、日本盤高かったんですよ(笑)。中古でもまだ高い。で、同傾向の作品、というと買うのは輸入盤になってしまいます。結果、レコード棚には背が虹色/夕焼色のBlack Saint/Soul Noteが並ぶ、という事態に至ります。

個人的にはHannibal、Marion Brownあたりの諸作は全部揃えたいとは思っているのですが、なかなか進みません。

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その小沢プロデュース作品ですが、私が調べた限りでは、名盤

Billy Harper / THE BELIEVER [RVC/Baystate] 1980

を最後にぷっつりと途絶えます。同じ頃にDenon Jazzも活動を停止(注2)。小沢氏の名は聞かれなくなります。

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Denon JazzやBaystateの企画は、世界に充分誇ることの出来る仕事です。ただし、日本盤は高いので海外にはほとんど流通していません。そのせいでレーベルの評価も無名のままです。

BaystateやDenon Jazzも近年ようやく復刻されるようになり、いまごろ初CD化という驚きの作品もあります。でも、いまだCD化されていない作品もかなり多い。

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本記事を書くにあたっていろいろ調べたのですが、Jazzの日本企画盤、特に小沢氏の仕事は全くまとめられていないのですね。

これ以上のまとめや研究は、もう私の手に余る仕事です。もっと適任の方がいるはずですから、どなたかきちんと総括してほしい。

特に小沢氏のインタビューはぜひ読んでみたい。Max Roachの話題、プロデューサー時代の話など、興味は尽きないはずです。

そしてそれが小沢氏の仕事の再評価、さらには再発・復刻につながればよいのですが。

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(注1)

ちょっと思いつくところで、日本のジャズ・レーベル(1980年ころ中心)についてまとめてみます。試作段階。

RVC / Baystate
----- 1970年代の硬派路線から1980年代の軟弱路線へ
キング / Tact
----- 日本人作品
キング / Paddle Wheel
----- 自主制作と単発買取(India Navigationなど)が半々
キング / Electric Bird
----- 主にフュージョン作品(Gil Evansなども)
テイチク / Baybridge
----- 自主制作と単発買取が半々くらい
テイチク / Union
----- 主に日本人作品
東芝EMI / Express
----- 和洋混在
東芝EMI / East World
----- Expressの後継、和洋混在
徳間ジャパン / Bandstand
----- ブートレグ専門(いいのか?)
トリオ / Trio
----- 硬派な自主制作盤、和洋混在、名盤多し
トリオ / Nadja
----- 単発買取(Strata Eastなど)
トリオ / Why Not
----- 悠雅彦のレーベル、名盤多し
日本コロムビア / Denon
日本コロムビア / Better Days
----- フュージョン系、日本人中心
日本コロムビア / Panja
----- 山下洋輔のレーベル
日本フォノグラム / Frasco
----- 日本人作品
日本フォノグラム / East Wind
----- 和洋混在、名盤多し
ビクター音産 / Seven Seas
----- 自主制作と単発買取が半々(Museはマークを削られた上でここから日本発売、悲しい)
ポリドール / domo
----- 渡辺香津美のレーベル
ユピテル / Atlas
----- ウェストコースト、特にArt Pepper
JiMCO
----- Bill LaswellのCelluloid/OAOなど
Three Blind Mice (TBM)
----- 独立系、日本人
Aketa's Disk
----- 独立系、日本人、大偉人の仕事です

少し時代が下がって

アルファ / Alpha Jazz
新星堂 / Omagatoki
ディスク・ユニオン / DIW
ディスク・ユニオン / Avant
東芝EMI / somethin'else
Marshmallow
Soundhills
Venus
澤野企画

などもあります。特にDIWの活動についてはいつかまた触れたいところ。

(注2)

Denon Jazzは1987年に活動を再開。Bob BergやEliane Eliasなどの諸作を発表している。