2017年12月5日火曜日

BURROUGHS WITH MUSIC (02) Material/SEVEN SOULS-その1

まずはLaswellものから。

Material/SEVEN SOULS [Virgin] pub.1989


Art Works : Shinro Ohtake(大竹伸朗)

------------------------------------------

前回紹介した『バロウズ・ブック』に、大竹氏のインタビューがあります。SEVEN SOULSデザイン時の話もある。

・大竹伸朗 (1990.9) こんなジジイ、他にいないよね. 現代詩手帖, vol.33, no.9(特集 '90年代バロウズ 異次元からの視座), pp.85-87.
→ 再録 : (1992.8) 思潮社・編 『バロウズ・ブック』(現代詩手帖特集版)所収. pp.87-89. 思潮社, 東京.

------------------------------------------

本作のproducer、bassistのBill Laswell(1955-)は、もう説明の必要はないかもしれないが、USAのbassist、というより、敏腕producerと言った方がわかりやすいだろう。

1979年に、Michael Beinhorn (kb), Fred Maher (ds)とMaterialを結成。かつてFranceでBYGレーベルを運営していたJean KarakosとCelluloidレーベルを設立。

3人のcore memberに加え、free jazz系のmusiciansを多数guestsに迎えた

Material/MEMORY SERVICE [Celluloid] pub.1981

がヒット。これはElektraの新興sub labelであったElektra/Musicianにも買われて発売されている。私がはじめてLaswellを知ったのはこれ。

------------------------------------------

そして、何と言ってもproduceとbassistで参加した

Herbie Hancock/FUTURE SHOCK [Columbia] pub.1983

が大ヒット。

以後はもうproduce依頼が引きも切らず、一躍売れっ子producerとなってしまった。

------------------------------------------

しかし元がアングラ人間だけに、free jazz系、free improvisation系の作品も多い。他にもHip Hopだのambient系だの、インド系だの、異種格闘技ものだの、その多様な音楽性にはめまいがするほど。単に「節操ないだけ」という批判もあるが。

ハズレも多いが、数も多いだけに、中にはトンデモない作品がうじゃうじゃある。私が好きなLaswell produce/参加作は、いっぱいあるぞ(多いので、追記に入れた)。

------------------------------------------

意外な人間をporjectごとに引っ張り出してきて、異種格闘技させるのが得意技(ハズレもある)。それは、MEMORY SERVICEで、引退状態だったSonny Sharrock (g)を第一線に引っ張り出してきたあたりから、もう始まっている。

このMaterial/SEVEN SOULSでは、何と言っても作家William S. Burroughsを引っ張り出してきたのがスゴイ。びっくりした。そしてこれがまたすごい作品だったのだから。

------------------------------------------

なお、Materialは、ONE DOWN [Celluloid] pub.1982ではFred Maherが抜け、Laswell+Beinhorn+Martin Bisi (sound)のprojectになっていたが、その後はBeinhornも抜けて、Laswellが自分の音楽をやる時に、子飼いのメンバーを集めるprojectとなった。

おおむね、Jeff Bova (kb)、Nicky Skopelitis (g)、Hamid Drake (ds)、Fody Musa Suso (kola, vo)、Aiyb Dieng (perc) あたりがレギュラーに近いメンバー。これにBernie Worrell (kb)、Fred Frith (g, vln)、Shankar (vln)、Bootsy Collins (b,vo)、Sly Dunbar (ds)なんかもちょくちょく加わる。

実際は、子飼いのメンバーに、さらに豪華ゲストが大量に加わり、何がなんだか分からない不定形生物と化すのがMaterialだ。

ちなみに、東京JAZZ 2005で来日した時のメンバーは、Abegasu Shiota (kb), Bill Laswell (b), Hamid Drake (ds), Fody Musa Suso (kora, vo), Aiyb Dieng (perc)+ゲストNils Petter Molvaer (tp) というものだった。かなり地味な演奏だったなあ。

------------------------------------------

BassistとしてのLaswellというのは、あまり注目されることはないが、それも当然、すごく地味なbassを弾く人だ。

初期は結構跳ねるbassを弾いていたのだが、ある時期から地を這うようなstyleに変わった。1980年代なかばに交流し始めたRobbie Shakespearの影響ではないか?と思うが、定かでない。

Front musiciansを支える底力はさすがだと思うが、「メリハリがないBass」と嫌う人も多い。

Bassだけではなく、DXMやFairlightをいじって、drum programmingや効果音を挟んでくるのも特徴。さらに、post productionで音を大量に被せてくるのも得意。

Front musiciansの強力な演奏でも、Laswellのpost productionによって、つかみ所のないAmbient Musicになっていることもあり、その音楽性に対しては好き嫌い出るでしょうね。

------------------------------------------

ProducerとしてのLaswellにも、好悪が分かれる。ハズレも多いと思うが、そこは数でカバー。とにかく変な作品が多いので、無視できない存在、という評価が一般的だろうか。

私としては、これだけ売れっ子になっても、古くからのfree jazz/free improvisationの仲間たちを大事にしているところに好感を持っている。

多岐にわたるmusiciansと付き合っていながら、トラブルの噂をほとんど聞かないのはスゴイ。仕事と金についてはきっちりしているらしいので、人望はあるようだ。

------------------------------------------

Bill Laswell、Kip Hanrahan、Hal Willnerは、私にとっての1980年代三大producersだ。いろんなジャンルのmusiciansを大量に集めてきて、分類不能・不定形の音楽を作り続けているところなど、手法がよく似ている。Free jazz/free improvisationのmusiciansとつき合いが深いのも同じ。

しかし、この三人、同族嫌悪のところがあり、どうも互いに仲が悪いらしい(笑)。初期には、Hanrahanの作品にLaswellが参加していたこともあったが・・・。

------------------------------------------

Burroughs話なのに、Bill Laswellで1回終わってしまったぞ(笑)。まあLaswell話は一度しておかなきゃならなかったので、ちょうどいい機会だ。

===========================================

(追記)@2017/12/05

Bill Laswellもののお薦め集

Material/MEMORY SERVICE [Celluloid→Elektra/Musicain] pub.1981

Massacre/KILLING TIME [Celluloid] pub.1981

Bill Laswell/BASELINES [Celluloid/OAO→Elektra/Musician] pub.1983

THE GOLDEN PALOMINOS [Celluloid] pub.1983

Daniel Ponce/NEW YORK IS NOW ! [Celluloid/OAO] pub.1983

Herbie Hancock/SOUND SYSTEM [Columbia] pub.1984

Public Image Ltd/ALBUM [Virgin] pub.1986

LAST EXIT [Enemy] pub.1986

Peter Brötzmann+Bill Laswell/LOW LIFE [Celluloid] rec.1987

坂田明/MOOKO [NECアベニュー] pub.1988

Material/SEVEN SOULS [Virgin] pub.1989

Maceo Parker/FOR ALL THE KING'S MEN [Island/B'Way] pub.1990

Painkiller/GUTS OF A VIRGIN [Earache] pub.1991

Arcana/THE LAST WAVE [DIW] pub.1995

Pharoah Sanders/MESSAGE FROM HOME [Verve] pub.1996

Arcana/ARC OF THE TESTIMONY [Island/Axiom] pub.1997

Miles Davis/PANTHALASSA : THE MUSIC OF MILES DAVIS 1969-1974 [Sony] pub.1998

Tabla Beat Science/TALA MATRIX [Island/Axiom] pub.2000

Herbie Hancock/FUTURE 2 FUTURE [Mercury] pub.2001

Tabla Beat Science/LIVE IN SAN FRANCISCO AT STERN GROVE [Island/Axiom] pub.2002

Anthony Braxton+Milford Graves+William Parker/BEYOND QUANTUM [Tzadik] pub.2008

こんなとこかな。

手持ちの中から挙げてもこんなにある。持っていないヤツでもいいのはあると思うが、追い切れないので、あとは知らん。

===========================================

(追記)@2017/12/07

これがBill Laswell。


Material/LIVE FROM SOUNDSCAPE [DIW] rec.1981, pub.1994

昔からこんなヒゲダルマだが、クマ系ではない(笑)。この写真はおそらく1980年代後半だと思う。

2017年12月3日日曜日

BURROUGHS WITH MUSIC (01) William S. Burroughsとは何者か?

William Seward Burroughs II(1914-97)はUSAの作家。詩人Allen Ginsberg、小説家Jack Kueroacと共に、いわゆるBeat Generationの作家として知られる。

そこら辺の文章を切り取ってきて、適当につなぎあわせて文章を作る「Cut-up」という手法や、文章が書かれた紙を適当に折ってつながった部分で文章にする「Fold-in」という特異な執筆法で有名だが、ちゃんとした文章もありますよ。文章の並びはチンプンカンプンなものが多いけど。

------------------------------------------

代表作は、

・(1953) JUNKY (ジャンキー)-デビュー作、麻薬売人時代の体験が反映された作品

・(1959) THE NAKED LUNCH (裸のランチ)-出世作であり、代表作

・(1961) THE SOFT MACHINE (ソフト・マシーン)-いわゆる「カットアップ三部作」その1

・(1962) THE TICKET THAT EXPLODED (爆発する切符)-「カットアップ三部作」その2

・(1963) THE YAGE LETTERS(麻薬書簡)-南米でYage探索中のBurroughsから、Allen Ginsbegが受け取った書簡を再構成した作品

・(1964) NOVA EXPRESS (ノヴァ急報)-「カットアップ三部作」その3

・(1970) THE LAST WORDS OF DUTCH SCHULTZ (ダッチ・シュルツ最期のことば)

・(1971) THE WILD BOYS : A BOOK OF THE DEAD (ワイルド・ボーイズ(猛者) 死者の書)

・(1973) EXTERMINATOR! (おぼえていないときもある)-短篇集

・(1973) PORT OF SAINTS-THE WILD BOYSの残り素材

・(1978) THE THIRD MIND-Brion Gysinとの共著エッセイ集

・(1978) LETTERS TO ALLEN GINSBERG 1953-1957-Ginsbergへの書簡集

・(1979) BLADE RUNNER : A MOVIE (映画ブレードランナー)-Alan E. Nourseの小説の翻案。Ridely Scott監督の映画BLADE RUNNERのタイトルの元ネタだが、中身は関係ない。

・(1981) CITIES OF THE RED NIGHT (シティーズ・オブ・レッド・ナイト)-「Western三部作」その1

・(1981) THE PLACE OF DEAD ROADS (デッド・ロード)-「Western三部作」その2

・(1981) WITH WILLIAM S. BURROUGHS : A REPORT FROM THE BUNKER (ウィリアム・バロウズと夕食を : バンカーからの報告)-雑談集

・(1985) QUEER (おかま)-JUNKYとTHE YAGE LETTERSの間を埋める自伝的作品

・(1985) THE ADDING MACHINE (バロウズという名の男)-エッセイ集

・(1986) THE CAT INSIDE (内なるネコ)-中編

・(1987) THE WESTERN LANDS (ウエスタン・ランド)-「Western三部作」その3

・(1988) APOCALYPSE (アポカリプス(黙示録))-Keith Haringの絵に文章を付けたもの

・(1989) TORNADE ALLEY (トルネイド・アレイ)-短篇集

・(1989) INTERZONE (インターゾーン)-THE NAKED LUNCH関連中編

・(1991) GHOST OF CHANCE (ゴースト)-中編

・(1995) MY EDUCATION : BOOK OF DREAMS (夢の書 : わが教育)-夢日記

など。

------------------------------------------

Burroughsの小説・対談などを読み始めたのは最近だ。

難解な『裸のランチ』は全く歯が立たず、少し休みにして、『ジャンキー』と『麻薬書簡』に乗り換えてこっちは読み終えた。

今は『裸のランチ』再挑戦と対談集を読んでる。『裸のランチ』なんて、電車じゃとても読めねーよ!

でも『裸のランチ』は最初から最後まで通読する必要がない、ということに最近気づいてきた。詩のように、あちこちパラパラ読みすればいいのだ。

あと『ウエスタン・ランド』は、ざっと眺めるだけで、もっぱら「使う」方向で(笑)。

------------------------------------------

上掲書のタイトルを見てもわかるように、Burroughsは麻薬中毒者(junky)だ。「Yage(ヤヘ)」と呼ばれる幻の麻薬を求めて、南米をウロウロしたことも。

他にも同性愛者、Mexicoで妻を誤射殺、その裁判中Mexico国外へ逃亡、などなど、episodesを挙げるに困らないお方。

重度のjunkyだったのに、享年83歳とえらく長生きしたのも異常。麻薬耐性体質だったんだろうか。

------------------------------------------

Burroughsは小説家だが、音楽作品にもやたらと登場している。何枚あるのか、いまだ全容は把握できていないが、とにかく手持ちのCDを紹介していこう。

Burroughsが音楽作品に登場する理由のひとつは、musiciansにBurroughsファンが多いこと。

「Steely Dan」とは、Burroughsの小説THE NAKED LUNCHに出てくる張形「Steely Dan III from Yokohama」から取られているのは有名だし、先日亡くなったAllan Holesworthが在籍していた「Soft Machine」も、同名の小説タイトルからだ。

------------------------------------------

そして、もうひとつの理由はBurroughsの声だ。

Burroughsのしわがれた、ちょっとアニメ的な声は、聞いているとクセになる。なにか魔界に引き込まれそうな蠱惑的な声だ。

その魔声で自分の小説を朗読し、そのバックにmusiciansが音楽をつけるという形をとる。歌を歌うわけではない(歌ったのも少しあるが・・・)。

------------------------------------------

特に音楽上でBurroughsとつき合いが深いのは、このblogでは常連のBill LaswellとHal Willnerだ。

まずLaswell作品を、次にWillner作品、そして他のmusiciansの作品(これがまた調べるとゾロゾロ出てくる)の順に紹介していこう。

次回、まずはLaswellものから。

===========================================

(追記)@2017/12/03

同業者の小説家、特にSF作家、そして映画監督にもBurroughsファンは多い。

THE NAKED LUNCHが、

David Cronenberg (dir) (1991) NAKED LUNCH.

として映画化されている。なんだか、だいぶremixされているらしいが、仕方ない。もともとがまともな小説じゃないんだから。

------------------------------------------

Phillip K. DickのSF小説DO ANDROIDS DREAM OF ELECTRIC SHEEP ?(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)を映画化(というよりほとんど翻案)した

Ridley Scott (dir) (1982) BLADE RUNNER(主演 : Harrison Ford)

のタイトルは、Burroughsの小説

・William S. Burroughs (1979) BLADE RUNNER : A MOVIE. Blue Wind Press, Berkeley (CA).

から、Scottが「かっこいいタイトルだなー」とテキトーに拝借したもの(Burroughsに使用料を払っている)。内容は全く関係ない。原作はDickなのに、いいかげん(笑)。また、DickがよくOK出したものだ。

ScottもBurroughsファンらしいのだ。

------------------------------------------

声だけではなく、これだけ個性的な人間Burroughsを、映画界も放っておくはずがない。

Burroughsのdocumentary film

Howard Brookner (dir) (1983) BURROUGHS : THE MOVIE

に出演しているのはもちろんのこと、他にもチョイ役での出演依頼が引きも切らない。

Gus Van Sant (dir) (1989) DRUGSTORE COWBOY(主演 : Matt Dillon, Kelly Lynch)

での神父役、あたりが有名。

===========================================

(追記)@2017/12/03

Burroughs研究本として評価の高い

・山形浩生 (2003.2) 『たかがバロウズ本』. 447pp. 大村書店, 東京.

は、絶版久しく、現在入手難。私は見たことすらない。しかし、

・山形浩生/YAMAGATA Hiroo : Official Page > Japanese > 『たかがバロウズ本』サポートページ > 1. 関連資料 全文 pdf ファイル (1.67 MB) > たかがバロウズ本 Version 1.0.4β2 山形浩生 2003年6月16日
http://cruel.org/wsb/burroughs.pdf

で全文公開されている。太っ腹だ。

今回のシリーズでも言及する機会があるかもしれない。

===========================================

(追記)@2017/12/03

このシリーズで取り上げるのは、Burroughsの朗読作品でも、Popular Musicをバックに朗読している作品。主に1989年以降の作品になる。

それ以前の、朗読だけ録音した作品(audio tape cut-up作品を含む)はたくさんあるが、ここでは取り上げない。自分が把握できている分のリストだけ挙げておく。

(01) William S. Burroughs/CALL ME BURROUGHS [English Bookshop→ESP] pub.1965
(02) William Burroughs/ALI'S SMILE [Unicorn Books] pub.1971
(03) WILLIAM S. BUROUGHS / JOHN GIORNO [Giorno Poetry System] pub.1975
(04) William S. Burroughs/NOTHING HERE NOW BUT THE RECORDINGS [Industrial] pub.1981
(05) William S. Burroughs/THE DOCTOR IS ON THE MARKET [LTM] pub.1986
(06) William S. Burroughs/BREAK THROUGH IN GREY ROOM [Sub Rosa] pub.1986
(07) William S. Burroughs/UNCOMMON QUOTES [Caravan of Dreams] pub.1988

など。

・竹田賢一 (1986.2) 溶け出す声(ウイリアム・バロウズ)と析出する声(ブライアン・ガイシン). 現代詩手帖, vol.29, no.2(特集:言葉から声へ), p109-115.
→ 増補 : (1992.8) 思潮社・編 『バロウズ・ブック』(現代詩手帖特集版)所収. pp.126-133. 思潮社, 東京.

では、Burroughsの(01)及びBryon Gysinの朗読作品について論じている。


増補部分では、DEAD CITY RADIOについても触れている。

===========================================

(追記)@2017/12/03

現時点で書き終えているBurroughsシリーズは、すでに40回を超えています。一体いつ終わるんだか・・・。

===========================================

(追記)@2017/12/04


Burroughs on CD Jacketsの数々(Burroughsとはこういう男だ)


Burroughs本の数々(Burroughsファンは変わり者ばかり=お前もな!)

それにしても、このエントリー追記だらけだな(笑)

===========================================

(追記)@2018/01/04


Burroughs on CD Jacketsその2(いい感じのジジイです)


Burroughs本の数々 その2

『たかがバロウズ本』も入手しましたよ。PDFで公開されているとはいえ、ひと通り「読む」にはやっぱり本だ。PDFは「使う」には便利だけど。

===========================================

(追記)@2018/03./11

上述の竹田(1986/92)の他に、バロウズの朗読アルバムのレビューをもう一つ見つけました。

・小沼純一 (1997.11) バロウズ・ジジイの声の旅. 現代詩手帖, vol.40, no.11, 「追悼特集 ウィリアム・バロウズ」, pp.110-112.

扱っているアルバムは、

(1) William S. Burroughs/BREAK THROUGH IN GREY ROOM [Sub Rosa] release 1986
(2) Material/SEVEN SOULS (1997 version) [Mercury/Triloka] release 1997
(3) Hal Willner/SEPTEMBER SONGS : THE MUSIC OF KURT WEILL [Sony] release.1997

(4) William S. Burroughs/SPARE ASS ANNIE AND OTHER TALES [Island/Red Label] release.1993 → タイトルのみ紹介

2017年11月26日日曜日

Grace Jones/PRIVATE LIFE : THE COMPASS POINT SESSIONS

2016年1月17日日曜日 音盤テルトン(10) Grace Jones 3連発 → 4連発

で、「是非ほしい」と書いた

Grace Jones / PRIVATE LIFE : THE COMPASS POINT SESSIONS [Island] pub.1998


Package Design : Rebellious Designs

をようやく入手しました。

------------------------------------------

これは、Garce Jonesの絶頂期である1980~82年に、Sly & Robbieと共に録音したWARM LEATHERETTE、NIGHTCLUBBING、LIVING MY LIFEの3枚からのベスト盤です。

上記ポストでも説明しているので繰り返しになりますが、もう一度説明しておくと・・・

上記3作のrhythm sectionを担当しているのは、当時(今もだが)Jamaica No.1のrhythm teamであるSly Dunbar (ds)とRobbie Shakespear (b)の二人(通称 Sly & Robbie)を中心とするBand。

そしてそのrecording studioはJamaicaではなく、Bahamas NassauのSly & Robbieが所有するstudio=Compass Point Studioでした。

------------------------------------------

1980-82, Naasau, Chris Blackwell+Alex Sadkin (original prod), Bill Levenson+Jerry Rappaport+Trevor Wyatt (compilation prod)

Grace Jones (vo), Wally Badarou (kb), Barry Reynolds (g), Michael (Mao) Chung (g), Robbie Shakespear (b), Sly Dunbar (ds), Uzziah (Sticky) Thompson (perc)

1-01. Private Life (long version)
1-02. Private Life (dub version)
1-03. Love Is the Drug (long version)
1-04. Breakdown
1-05. Warm Leatherette (long version)
1-06. The Hunter Gets Captured by the Game (long version)
1-07. I've Done It Again
1-08. Pull Up to the Bumper
1-10. Use Me
1-11. She's Lost Control (long version)
1-12. She's Lost Control (dub version)

2-01. Walking in the Rain
2-02. Cry Now, Laugh Later
2-03. Nightclubbing
2-04. The Apple Stretching
2-05. Nipple to the Bottle (12" version)
2-06. My Jamaican Boy (12" version)
2-07. Feel Up
2-08. I've Seen That Face Before (Libertango)
2-09. Demolition Man (long version)
2-10. Unlimited Capacity for Love
2-11. Ring of Fire (demo)
2-12. Man around the House
2-13. Living My Life (7" version)
2-14. Slave to the Rhythm (hot blooded version)
 
------------------------------------------

3枚のalbumsのalbum versionsはもとより、12" singlesのlong versionsからdub versionsなど、CDにはこれまで未収録のversions、そして完全未発表の曲/versionsまで、充実の内容です。

------------------------------------------

しかし、まず気になったのは、このCD2枚組で上記オリジナル3枚の曲が網羅されているか?ということ。

そこで、オリジナルの3枚+他のベスト盤2枚との対照表を作ってみました。



------------------------------------------

残念ながら、オリジナルの3枚からは5曲が抜け落ちています。なにぃ~?!

WARM LEATHERETTE 2曲(A Rolling Stone/Bullshit)
NIGHTCLUBBING 1曲(Art Groupie)
LIVING MY LIFE 2曲(Everybody Hold Still/Inspiration)

うーん、どの曲も、他の曲と比べて聴き劣りするものは一つもないのだが、残念だ。

ということで、このCD2枚組では、オリジナル3枚の「代わりにはならない」ということがわかってしまいました。

しかしまあ、音は格段にクリアになっているし、買って損はないアルバムです。

------------------------------------------

それにしても、この比較表を作ってみて特に感じるのは、LIVING MY LIFEからの曲が収録率が悪いこと。他の2枚に比べて再発もあまりされない。

確かに前の2枚に比べると、少しテンション落ち気味ではあるが・・・。でもそれは前作NIGHTCLUBBINGがすごすぎたのだ。

これからGrace Jonesを集めようという人には、このLIVING MY LIFEがネックになることでしょう。

Everybody Holds Stillなんかは、Grace Jonesの代表曲と言ってもいいくらいの出来なんだけどなあ。ベスト盤ですら無視されてるという・・・。なにそれ!

------------------------------------------

なお、WARM LEATHERETTEとNIGHTCLUBBINGは、いろんなversionsを加えたDeluxe EditionのCD2枚組がそれぞれ出ています。

お好きな人はどうぞ。オレは今の所有盤でもう満足だな。