★Twitter 2020/10/24より転載+加筆修正★
高瀬アキ+Alexander von Schlippenbach / SO LONG, ERIC! : HOMAGE TO ERIC DOLPHY [Intakt <Sw>] rec./rel.2014
高瀬アキが、ダンナ Schlippenbach と共に、今度は12人編成で Eric Dolphy 曲集を。DUET FOR ERIC DOLPHY で取り上げた中から7曲を選び、+新たに2曲。
12人編成と言っても、5管+vib+(p+b+ds)×2通り、な上に、全員での演奏は1曲しかないので、big band にはならず、large combo での ensemble。
有名人ゲストに Karl Berger (vib) と Han Bennink (ds)。OUT TO LUNCH からの曲でKarl Berger が加わると、途端に元盤の雰囲気が出てくるから面白い。Han はスネア一発で彼と分かる強烈な存在感。Han は Dolphy と共演もしているので、彼の参加で箔もついた。
Rudi Mahall (bcl) はいるものの、horn 陣に強烈な個性の奏者はいない。Dolphy の奏法に挑戦などもしていない。やはりこれは二人の pianists の作品なのだ。
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編曲は高瀬4曲、Schlippenbach 4曲、もう1曲は、DUET・・・でもやった 17 West をまたもや高瀬+Rudi の duo で。一層完成度が高くなっている。他に演奏する人もいないので、もう「この曲はこの二人のもの」と認知していいくらい。
初期の Dolphy の曲は、Les、Miss Ann、Out Thereと、Be-Bop のパロディ ( あるいは発展形 ) みたいな曲が多い。これを特に工夫もなく編曲しただけだと、「なんか普通の Jazz」という感じしかしないので不思議。やはり元盤での異様さは、Dolphy の力業あってのもの。
Miss Ann では、soloist の back にも変な ensemble をくっつけたりして面白い出来。この曲で Dolphy の役割を果たす main solo は高瀬の剛腕 piano だ。編曲も彼女で、本アルバムの白眉と言っていいだろう。
Aki Takase / Alexander von Schlippenbach "Miss Ann"
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OUT TO LUNCH からの曲がまた3曲あって、いずれも large combo 用に編曲するとおもしろくなる曲であることがわかった。これは発見だね。Hat and Beard では、冒頭にグチャグチャな piano duo を突っ込んだりして、構成も面白い ( やはり高瀬編曲 )。
Serene では、5管だけで演奏するおもしろい構成。かなり緻密に編曲されており、solo の back の ensemble もカッチリ。これも高瀬編曲。すごい。
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Free じゃない時の Schlippenbach の piano は、いつも思うのだがなんかフツーw。四角四面でスイングしないところは Dave Brubeck みたいでもある。それでも、こういう黒い Jazz 代表みたいな Dolphy や Monk に挑戦するあたりはエライ。嫁もエライ。
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"245" - hr-Bigband & Aki Takase & Rudi Mahall: The Music Of Eric Dolphy
"Hat and Beard" - hr-Bigband: The Music Of Eric Dolphy
これは前掲盤より後だが、2020年の Live。高瀬と Rudi が参加。自前の orch ではないので、ちょっとおとなしく、よそいきな雰囲気。
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