★Twitter 2020/12/10より転載+加筆修正★
Strata-East は、1971年に Charles Tolliver と Stanley Cowell が創設した自主レーベル。版権を Musician 自身が管理する、という経営方針を取っていた。1971-76年の間に50 titles ほどリリース。
Tolliver と Cowell は1973年にケンカ別れし、Music Inc. は Tolliver の単独リーダー・バンドに ( 1974年の来日コンサートだけ、特別に Cowell が参加 )。Cowell はその後 Strata-East からも離れた (1976年頃?)。
Strata-East は Tolliver の自主レーベルと化し、経営も思わしくなく、1978年頃活動停止。
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1980年に、AudioFidelity 傘下として一時復活。その際にリリースされたのは 3 titles だけだった。
1 - Charles Tolliver Music Inc./COMPASSION
2 - John Hicks/HELLS BELLS
3 - THE NEW YORK BASS VIOLIN CHOIR
日本では、なぜか3 だけ、ひょっこりテイチクから日本盤が出た。ここではそれ以外の2枚について。
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Charles Tolliver Music Inc. / COMPASSION [Strata-East] rec.1977, rel.1980
Pianist がおらず、Nathan Page (g) を入れた quartet なのが珍しい。
ところが、これはオリジナルではなく、オリジナルは日本の Baystate 盤なのであった。
Charles Tolliver / NEW TOLLIVER [RVC / Baystate <Jp>] rec.1977, rel.1978
日本での版権を RVC が持っているため、日本では Strata-East 盤としてリリースできなかったわけ。
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John Hicks / HELLS BELLS [Strata-East] rec.1975, rel.1980
Hicks のデビュー・リーダー作にしてウルトラ名盤である。Hicks は Cowell の後釜で Music Inc. の pianist を務めており、ツアー先の London で当時の rhythm section そのままで録音したもの。Strata-East からのリリースなのもそういう事情。
5年寝かせてのリリースだが、発表当時はまだ無名。なので日本盤を出そう、という人はまだいなかった。
アホだなあ。すぐには無理でも、出していれば1980年代バカ売れして何度も再発できたはずなのに・・・。
この頃は Pharoah Sanders とか Strata-East とかを聴いている時代遅れの奴は、周りには誰もいなかった。だから、Pharoah Sanders / JOURNEY TO THE ONE とかこの HELLS BELLS なんか見向きもされず、某地方都市ではオレだけが独り占め。
ちょっと寂しい気もしたが、ライバル不在で楽だったな。Ornette の Prime Time、Ulmerの Artist House盤/Rough Trade 盤、Defunkt とかも独り占めできたし。
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1990年にはドイツの Bellaphon 傘下でCD化・再発・発掘作のリリースが始まる。
HELLS BELLS はCD化・再発されたが、残念ながら analog 盤起こしであった。Music Inc. ツアー先の London 録音であったためか、Hicks の master tape 管理が悪いのか、master tape はどっか行っちゃったようだ。残念。
その代わり、同録の未発表 solo piano が発掘されたのはよかった。これも超名作。
John Hicks Solo Piano / STEADFAST [Strata-East] rec.1975, rel.1991
HELLS BELLS も STEADFAST も、その後長らく入手難になっていたから、やっぱりこういうのは見かけた時にすぐ買っとかなきゃダメだと思ったな。両方とも最近アナログで再発されているらしいが。
中身の話はいずれまた。
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