2022年3月7日月曜日

Wild Bill Davis with 知られざる名手 Plas Johnson/THAT’S ALL

★Twitter 2020/10/26より転載+加筆修正★

Wild Bill Davis Super Trio / THAT'S ALL [Jazz Connaisseur <Swi>] rec.1990, rel.c.1992

Organ Jazz の父と言ってもいいWild Bill Davis (1918-95) は、晩年は Europe で活動することが多かった。Europe 録音は Black&Blue はじめたくさんあるが、これは Swiss 録音。

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相棒はPlas Johnson (ts、1931-)。彼については、


でちょっとだけ触れたことがある。

繰り返しておくと、Johnny Otis、Nelson Riddle、Henry Manciniと、Jazz畑からはちょっと外れたところで活動してきた人らしい。R&B色の強いblowをかますts。ただし、その分Jazz盤で名前が現れることが少なく、自分にはよくわからない人だった。

一番有名 ( と言っても、名前は出ないが ) なのは、Henry Mancini の映画音楽 The Pink Panther の Theme。あれが Plas Johnson なのだ。

The Pink Panther Theme

もう一つ、TV Show での Henry Mancini Orch。Ts solo はもちろん Plas Johnson。

Henry Mancini, "Pink Panther Theme"
(これは他サイトでは再生できなくなっているので、YouTubeに飛んで見てくれ)

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で、このアルバムの Wild Bill Davis は安定の出来。相変わらず、solo に back にと、分厚い chord を投げつけてくる。一人オーケストラと言われる所以。Ellington Orch、Basie Orch でも重要な役割を演じた人なのだが、pianist がリーダーの orchで は持て余されていた感じ。

なお、Wild Bill Davis といえば有名なのが、誰が見ても一目でわかる「ヅラ」w。この盤のジャケットも笑える。彼のハゲ頭もなかなかカッコイイんだが、このヅラのせいで、実績のわりにあまり尊敬されていないのはかわいそう。

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一方 Plas Johnson はと言えば、この盤の演奏は「堅実」、この一言に尽きる。主役がDavis ということもあるのだろう。ここでは growl、screamin'、honking といった honker technique は使わない。

やはりこの人は職人なのだ。役割をわきまえている。ちょっと物足りない出来だが、Plas Johnson のリーダー作は10作程度あるようなので、そのどれかでは爆発してるかもしれない。あるいは Blues / R&B singers の back で大暴れしてるかも。今後注目して探してみよう。

Night Train

Secret Love

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